#13 相方のこと チャーハンはすごい。 この上なくふさぎこみ、わたし以上に生きている価値のない人間がいるだろうか、いやいないに違いない、次に誰かに迷惑をかける前に先んじて消え去ってしまいたい、という思いでいっぱいになったとき、わたしはチャーハンを食べにいくことにしている。べつに行きつけの店があるわけではない。チャーハンという食べ物に対する強いこだわりもない。なので、目についた適当なチェーンの中華屋で事足りる。 五百円前後の安価なチャーハンはだいたい、どこで食べても想定のやや下くらいのおいしさである。油の酸化したにおいがしたり、胡椒がききすぎていたり、かならず何かしら欠点がある。食べ残すほどまずくもないけれど、端的にいうと、どうでもいい味がする。 それをプラスチックのレンゲで食べながら、わたしはめそめそ泣く。そのうち鼻がつまってきて、なおさら味がなんでもよくなる。わたしより後に入ってきたニ