九州電力は16日、通信会社など他社が建て、九電が電線を設置している電柱約12万1千本分で、設置に必要な「道路占用許可」を自治体に申請していなかったと発表した。これまでの占用料をどう支払うかを自治体と協議中という。 申請漏れは九州7県すべてであり、福岡が3万1千本、宮崎や鹿児島でも約2万本あった。九電が電線を設置している電柱のうち他社の電柱は約23万本。うち半分以上で申請せず、道路を管理する自治体に占用料を払っていなかったことになる。 申請漏れは、2015年に佐賀県から確認を求められて発覚し、他の地域でもないかを調べていた。九電は原因について「申請の必要性を十分に理解していなかったため」と釈明している。9月末までに必要な手続きなどを終えたのは3割で、来年3月末までにはすべて終える計画だという。(高橋尚之)