米アップル社のタブレット型多機能端末「iPad」で蔵書が読める武雄市の無料配信サービス「武雄市MY図書館」が開館して、まもなく1年になる。だが、著作権の「壁」をクリアできずに利用可能な図書の数が伸びないこともあって、利用登録者は初年度目標の千人には遠い約370人と足踏みしている。 情報技術の活用を施策で進めている樋渡啓祐市長が「図書館から遠くに住む人たちが手軽に市図書館の蔵書を読めるようにしたい」と昨年4月13日、慶応大の助言を受けながら、実証実験も兼ねて国内初の試みとして始まった。 構想では蔵書約19万冊を3年かけて電子化する。初年度は100冊を目標にし、市は関連予算526万円を投じた。2月末現在、武雄市史などを含め150冊になったが、iPad利用者は目標を下回り、約370人にとどまっている。iPadも台数を増やす方針だったが、当初用意した10台からは増えていない。 利用できるのは