私は生きているのもやだなと思ったことがなんどかある。 裏切ったこともあるけど、裏切られたこともある。 人に見捨てられたこともあるし、運命に見捨てられたように思ったこともある。 このまま絶対の孤独のなかで死んでいくのかとなんどか天を仰いだことがある。 いつだったか、昔のニュースだ。北海道の上空をヘリが飛んでいたら、地上に白い石の連鎖で「たすけて」だったか書かれた文字が見えた。降りたら、人が白骨化していたというニュース。 ああ、人っていうのはそういうふうに死ぬのだと思った。 小林よしのりのどの漫画だったか、アフリカで死んでいく子供に人権なんかあるのか。国家が守らなければ死ぬだけじゃないかというのがあった。それは本当だろう。 ただ、私が納得できないのは、なぜそれが彼らであって、私ではないのか。 私が私であるというのは偶然以上の意味はない。絶対に。 神谷美恵子的問い、なぜ、彼らであって私ではないの