日本では、いじめや体罰による自殺が大きな問題となっていますが、今回の本コラムは、世界のエンタメの中心地ともいえるハリウッドでの執拗(しつよう)かつ陰湿ないじめについてのお話です。アメリカ最大の「タブー」か? 今月10日、世界最大の映画の祭典、米アカデミー賞(第85回)の候補が米映画芸術科学アカデミーから発表されましたが、大方の予想通り、奴隷制度廃止のために闘った米16代大統領を描く伝記映画「リンカーン」(スティーブン・スピルバーグ監督)が作品賞や監督賞など最多12部門で候補になりました。 しかし、これとは逆に、予想外の大きなサプライズもありました。2011年5月2日に行われた国際テロ組織アルカーイダの指導者、ウサマ・ビンラーディン容疑者の捕獲・殺害作戦を描いた「ゼロ・ダーク・サーティー」(日本公開2月15日)のキャスリン・ビグロー監督が、監督賞の候補から漏れたのです。 ハリウッドでは当初か