特派員リポート 神田大介(テヘラン支局長) イランで2月末、国会(定数290、任期4年)と、最高指導者の任免権を持つ専門家会議(定数88、任期8年)の同日選が行われた。結果は、「ほほえみ外交」を掲げるロハニ大統領を支持する勢力が躍進した。イランだけではなく中東、ひいては世界情勢の今後に大きく影響しそうだ。 とまあ、それはそれとして。候補者数がやたらに多く、人前で堂々と投票用紙を記入し、開票速報がメディアによっててんでバラバラと、日本と異なる事情に驚きの連続だった。そんな裏側をお伝えしたい。 お気軽に立候補を届け出 投票日からさかのぼること2カ月、昨年12月25日。国会選の候補者登録が締め切られた。内務省の発表によると、その数なんと、1万2123人。選挙区ごとに定数は違うが、単純に割り算すると、1議席を42人で争うことになる。 日本で2014年にあった衆院選の場合、475議席に対し、小選挙区