熊本県などで続く地震で避難生活をおくる約9万6千人(19日午後時点)の多くは、学校や公民館などの施設で寝泊まりを続けている。プライバシーがない生活で、冷たい床に横たわる。感染症の不安も尽きない。 薄いシートが敷かれただけの体育館の床。その上で、避難者たちが毛布にくるまっている。隣の人と肩が触れあうほどの間隔で、びっしりと横になっている。中に入りきれない人が、玄関の土間にも、トイレに近い出入り口付近の廊下にもいる。 熊本県の避難者の6割が集中する熊本市。約700人もの避難者が生活する市立江南中学校で記者が行政から許可を得て取材した。 「ブワッ、ブワッ」 18日午後8時52分。緊急地震速報の警報音が体育館に鳴り響いた。同時に突き上げるような衝撃が襲う。10秒間ほどだろうか。横揺れが続いた。 毛布と懐中電灯、速報を伝えるラジオを手にした中年男性が、体育館から外へ飛び出してきた。「この音はぞっとす
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