「初級党書記大会」で開会の辞を述べる北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記=26日、平壌(朝鮮中央通信=共同) 【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は、ロシアがウクライナに侵攻中のタイミングで弾道ミサイル発射に踏み出すことで、米英露との約束で核兵器を手放した「ウクライナの二の舞にはならない」と宣言した形だ。核兵器の放棄と引き換えに米英などが保証したはずのウクライナの安全は守られず、侵攻の現実を目の当たりにした北朝鮮は、核兵器開発に一層傾倒するとみられている。 「ロシアの合法的な安全上の要求を無視して覇権と軍事的優位だけを追求し、一方的な制裁・圧迫にしがみついてきた米国の強権と専横に根源がある」 北朝鮮は26日夜、国際政治研究学会の研究員名義の記事を外務省のウェブサイトに掲載し、ウクライナ情勢悪化の責任をバイデン米政権にこう転嫁した。 米国主導の北大西洋条約機構(NATO)の拡大で欧州の均衡が崩れ、ロシアの安