「学費を稼ぐために、この業界に入った――」 キャバクラ嬢や風俗嬢の常套句といもいえるこの一言。かつては、単なる営業トークだととらえられがちだったが、いまやその言葉こそが真実になりつつあるようだ。 「ここ数年、普通の女子大生が風俗業界でバイトをするケースが非常に増えてきました」と語るのは、10月13日に『女子大生風俗嬢 若者貧困大国・日本のリアル』(朝日新聞出版)を上梓した、作家の中村淳彦氏だ。 本来ならば学生生活をエンジョイしてしかるべきの女子大生たちが、なぜ風俗に身を染めてしまうのか? 中村:若者や学生の貧困は、凄まじいことになっている。親からの援助が減ったりなくなって、真面目に勉強したい、いい就職したい、奨学金という借金のこわさを知っている……など、自立した頭のいい学生ほど風俗嬢をしている。風俗は豊臣秀吉が日本で初めて作ったと言われているけど、今現在は安土桃山時代以降の長い歴史の中で、