ぐえ〜〜〜〜! くっせ〜〜〜〜! ボクの山羊(やぎ)体験はこんな心の叫びから始まった。 沖縄人は山羊(沖縄では山羊のことをヒージャーという。ヒゲがあるもの、という意味だそうだ。つまりはボクもヒージャーなのである)を食べる習慣がある。 なにかお祝い事があると、山羊を殺して食べる。クスリとしても食べる。最高の滋養強壮食として、いまだに沖縄では珍重がられているのである。 山羊肉はどうやらすごく臭いらしい、とは聞いていた。 沖縄の人でも食べられない人がいるくらいであると聞いていた。 でも、好きな人はこの世で一番の味とまで褒め称える。 実際、那覇の「兄弟寿司本店」の大将は「山羊って言葉を聞いただけで涎が出てきます」とボクの寿司を握りながら答えた。涎がいまにも寿司に落ちそうなくらいニタ〜〜〜と笑って。 「いやぁー、あんなうまいものはないです。あー、食べたくなってきたなぁ。山羊食べたいなぁ……はい、ミー