クリストファー・ノーランによる3年ぶりの最新作『TENET テネット』が、2020年9月18日に公開された。 車も人も銃弾も逆行する世界を、ノーラン映画ならではの驚愕映像で実現した映画『TENET テネット』(写真19枚) 『インセプション』『インターステラー』でSFを手がけてきたノーランが、本作で描くのは“時間の逆行”。SF小説の中には、同様の題材を扱った作品がいくつか存在する。 SFを知り尽くす書評家、翻訳家の大森望が、“時間の逆行”というSFジャンルの歴史を紐解き、『TENET テネット』の魅力を解き明かす。ネタバレを含むため、映画を未見の方は鑑賞後の閲覧をおすすめする。 ディックやフィッツジェラルドも描いてきた時間逆行SFの歴史『インターステラー』で正面から宇宙を描いたクリストファー・ノーランが、今回テーマに選んだのは“時間”。『インターステラー』でも、重力による “時間の遅れ”や
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。 クリストファー・ノーラン監督の最新作『TENET テネット』(以下TENET)を観ました。ノーラン監督はこれまで『メメント』や『インセプション』、『インターステラー』で時系列の入れ替えや時間の拡張や超越を描いており、いわば時間をテーマとした映画のエキスパートです。 今作『TENET』も時間を扱う作品な訳ですが、今作ではこれまでの映画に無かった【時間の逆行】が描かれています。それもただ逆行するのではなく、順行する時間と複雑に絡み合う為、今作は非常に革新的であると同時に物凄く難解な作りとなっています。 この映画においては「無知は武器」とされ、主人公も殆ど何も分からないままミッションに参加しており(その点はダンケルクと重なります)、観客にも情報が与えられないまま瞬く間に物語が進んでいく
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