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ブックマーク / crow-henmi.hatenadiary.org (14)

  • 伊藤計劃とサイバーパンク――現代SFにおける生の意味論的根拠に関するメモ―― - BLUE ON BLUE(XPD SIDE)跡地

    昨晩、久しぶりに東浩紀「郵便的不安たち#」を読み直していたら、気に掛かるフレーズがあった。 ポストモダンにおいては、人間と世界の間にはいかなる意味的なつながりも見いだせない。人間はただ無意味に生き、世界もまた無意味に動いている。探偵小説がその無意味な人間たちを描く文学として発達してきたのならば、今後のSFのひとつの方向は、逆に、その無意味な世界の構造を淡々と描く文学ということになるだろう。その文学には、科学的な知識も、未来予測も、政治問題も、ジェンダー・ポリティックスも、もしかしたら、宇宙船やサイバースペースまで登場するかもしれない。しかし、ただひとつ、人間の生きる意味だけが存在しないのだ。 ――東浩紀「探偵小説の世紀、SFの世紀」(2001)より抜粋―― それなんて伊藤計劃、という話なのだが。 「探偵小説の世紀、SFの世紀」という小論に関しては基的にかなり疑念があるので*1、論旨自体に

    伊藤計劃とサイバーパンク――現代SFにおける生の意味論的根拠に関するメモ―― - BLUE ON BLUE(XPD SIDE)跡地
  • 伊藤計劃「ハーモニー」――「わたし」と「世界」を巡る物語―― - BLUE ON BLUE(XPD SIDE)跡地

    ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション) 作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/12メディア: 単行購入: 50人 クリック: 931回この商品を含むブログ (329件) を見る先日読了したので、Twitterでメモしたことなどを下敷きに、少しばかり論じてみたい。 伊藤計劃の小説は常に一人称で書かれているのだが、この「わたし」への固執――すなわち実存への固執という問題意識が、彼の書く物語のテーマやギミックと密接に絡まりあっていること――具体的には「わたし」という存在と、それを生み出した近代的スキームの解体を追求するために、あえて使われているということを指摘したい。 そもそも近代において、「わたし」という存在は世界との対立に生ずる存在であるがゆえに、「わたし」にとって世界は来的に異物であり、耐え難い。しかし「世界」は「わたし」に対して圧倒的であり、ゆ

    伊藤計劃「ハーモニー」――「わたし」と「世界」を巡る物語―― - BLUE ON BLUE(XPD SIDE)跡地
  • 田中ロミオ「AURA――魔竜院光牙最後の闘い――」あるいは通過儀礼としての邪気眼 - BLUE ON BLUE(XPD SIDE)

    id:i04氏に「決断☆主義少女うのたん」を書いていただいた。決断主義ラジオ2を聴いたときの一発ネタがついに具現化、という次第で。誠にありがとうございます。 ところでうのたんの魅力というのは、そのツッコミどころも含めての魅力だと思うんだ。いわゆる「言及しましたね!」力の高さ、と云い換えてもいい。ヲタの想像力と生きる世界を痛烈にdisりながら、それでいて反論の余地もあるツッコミビリティの高さ。このふたつがそろっているので、何だかんだいいながらうのたんに反論したりツッコンだりしたわけで。それが頂点に達したのが決断主義ラジオ2で、あずまんの猛烈なツッコミに一方的に押されてあわあわしている姿に、うのたんヲチャー(少数種)はみんな萌えたといいます。「ゼロ年代の想像力」も無事出版されたし、買ってサマリー作るのを楽しみにしていたり。うのたんに関する真面目な話はそのときにでも。 AURA ~魔竜院光牙最後

    田中ロミオ「AURA――魔竜院光牙最後の闘い――」あるいは通過儀礼としての邪気眼 - BLUE ON BLUE(XPD SIDE)
    sunagi
    sunagi 2008/07/26
  • 2008-07-13

    やたらに面倒くさいが、とりあえず課題を済ませておく。 はじめに まず、エロゲという定義が混乱しているところから整理しなければならない。広く用いられている「セックスシーンがあればエロゲ」という定義は「セックスシーンがあればエロ小説」というくらい乱暴な括りといってよく、事実上分類としては機能しないものだが、このような認識を前提として議論が進められてしまうという現状がある。それを是正しない限り、正しく議論することはできない。正しく問わねば、正しい答は得られない。某bloggerの言葉を借りるなら「何も書いてない屏風から虎を追い出すことは不可能」なのだ。 ちなみに、この「正しさ」というのは属人的なものであり、それゆえに他者の「正しさ」と干渉する。批評とはその干渉のフィールドにおける弁証法的過程を経て完成されていくものだ、ということをあらかじめ表明しておく。 ゲームとは何か? エロゲとは何かを語る前

    2008-07-13
    sunagi
    sunagi 2008/07/14
    エロゲとギャルゲの境界線もまた曖昧で主観に頼らざるを得ない以上結局争いは何処かで起きるのでしょうね。
  • 2008-06-16

    ここんちblog更新する意欲がまるでなかったのだけど、久しぶりに書いてみるなどする。しばらくこんな感じ。 近況 原稿の持ち込みルートが複数確保できたので後は書くだけなのだけど諸事忙しくなかなか手に付かない。 しかしながら書けとせっつかれているので書かざるを得ない。そろそろ作業に掛かるか。 実際のところ、後期近代論をきちんと履修しない限り新しい作品に手をつける気にはならないのだけど。 理論武装より概念武装のほうが強力であるのだけど、概念武装の補充がままならない昨今。 現実逃避に積読など崩してみる。割合さくさくと進む。 ラノベばかり崩しているので厨二病度が上がる。どこかで中和する必要を感じる。 と、まあ、こんな按配。 METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS 作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/06/13メディア:

    2008-06-16
    sunagi
    sunagi 2008/06/20
    ゲームと平行しながら読んでますが、話の筋書きは小島さんの原作に忠実っぽいです。
  • 2007-12-17

    sunagi
    sunagi 2007/12/18
    1.2.5.6番目のは観てない/あとは全部大好きな映画だぜ!
  • 2007-12-04 - BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - ヘンリエッタとジェイソン・ボーン――あるいは例外状態の倫理

    禁煙中断日。1しか吸いたくないのに1箱単位で売っているから始末に終えない。いっそ1吸った後に捨ててしまうべきだろうか。120円のばら売り自販機とかあればステキなのだけど、まあ、現実的には無理だろう。あるいは、配給制で1日5とか。そういう喫煙ライフにあこがれつつ、1箱の重さをずっしりと感じる。これだけ吸ったらまたニコ中に逆戻りじゃないか、と。なんとか数日に分けて吸おう。 伊藤計劃氏のエントリから触発されたネタなのだけど。 ジェイソン・ボーン・シリーズの概括を見ていて、なんだこれガンスリとたいして変わりないじゃん、とか思った俺ガイル。工作員を条件付けしてデュー・プロセスなしの自国内向け非合法特殊工作に放り込むというのは、ブラックブライアーと社会福祉公社にしかできない荒業といえよう。なにかの手違いで、フラテッロから離れ、記憶を喪失し、自らのアイデンティティを探すために戦う――そして「帰っ

    2007-12-04 - BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - ヘンリエッタとジェイソン・ボーン――あるいは例外状態の倫理
    sunagi
    sunagi 2007/12/04
    ジェイソン・ボーンシリーズが観たくなった。/どうもです><今度探してみます
  • 2007-11-19

    昨日呑み過ぎて二日酔いで1日過ごした。頭痛と欝に悩まされた1日だった。うまい酒でもほどほどにしておかないと後がつらい。そのため余り更新意欲はない。ブッチしようかと思ったけど、なんとはなしに考えていたことが文章化されたので、つらつらと更新しておく。 それはそうとして。 ぼくはついったを断片部のように使っている。自分の思考の断片をメモし、周囲に放流し、なんらかの反応があればよし、なくともblogのエントリに応用したりしている。断片部使えばいいじゃん、とも思うのだけど、ついったの方がレスポンスが良いのと、当に断片単位で記述したことが積み重なってひとつの考察になっていく感覚が楽しいので、ついったを利用している。断片部だとかだと、どうしてもまとまった量で書いてしまわなければならないような気がするし、それは既にして断片ではない、と思えるので。 ついったからの改稿。 人間精神が下部構造のオートマティズ

    2007-11-19
    sunagi
    sunagi 2007/11/22
    あとで用語を全部調べる
  • BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 「雫」と個別的/客観的評価軸

    id:i04さんが「「雫」って話はオーケンのパクリだしシステムは弟切草のパクリだし文章は下手だしキャラはデッサン狂ってキモチワルイ」と云ったら知人にファビョられた、これだからヲタは――というような話を、やまざきさん辺りのblogのコメント欄でしていて、まあどちらにも理があることであるなあ、とか思った。 客観的に見ると、指摘自体は決定的に正しい。ストーリーにおいてオーケンの「新興宗教オモイデ教」を下敷きにしたというのは、企画・シナリオライターの高橋龍也人が認めていることだし、システムは「なんか弟切草みたいなの作ってよ」*1というLeafの下川専務*2の一言で決まったというし、文章はまあ、プロの作家には及ばないだろう*3。キャラに関してはぼくも初見から「これはひどい」と思っていた。 しかし。それでもなお「雫」がその当時の当事者的感性に訴えかける存在であり、なおかつ、ある種のプレイヤーに対して

    BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 「雫」と個別的/客観的評価軸
    sunagi
    sunagi 2007/09/12
    「雫」。瑠璃子さんの最後の一言に感動してパクリなどどうでもよくなりました
  • BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 2007-09-03 ヱヴァに対する庵野秀明の意図と「ぼくら」の受容の形態

    なんだか体中が痛いんですが。サロンパス必須。サロンパス臭いサロンパス怪人です。 id:i04さんにぼくを元ネタにしたキャラクターを書いていただきました。なんかクールなキャラになってて、少し照れくさい気分。ともあれありがとうございます。この調子でどんどん好きなものを書いてください。はてなネタも大歓迎です。シロクマPとか。 青年のための読書クラブ 作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2007/06メディア: 単行購入: 5人 クリック: 86回この商品を含むブログ (254件) を見る読書というのはある種の秘儀で、それを共有するものたちの密やかな集団、というのがこの世界にはあちこちに存在している。ある種の閉鎖的社会においては特にそうだ。秘儀を胸に抱いているがゆえに、他の人々とは交われぬ人間、あるいは、他の人々と交われぬがゆえに、そうした秘儀へと参入する人間。そうした、世に入れ

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  • BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 戦闘美少女の主体性と毀損性(メモ)

    今日は死ぬほど暑かった。積乱雲が綺麗だったので写真を撮ろうと思ったけどコンデジを持っていないので断念。 blogは長文を書くのに適しているけど、コミュニケーションという面では硬直的な部分があって、どうもクネクネするに不自由を感じる。ので、ついったやSNSに重点を移すというのも考えている。もちろん、ついったやSNSでできないことはあるので、blogは続けるけど。 帰宅したらいろいろとが届いていた。 読んだ ナチュン(2) (アフタヌーンKC) 作者: 都留泰作出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/07/23メディア: コミック購入: 2人 クリック: 16回この商品を含むブログ (37件) を見る土俗的文化と先進テクノロジーが混交し、オルタナティヴな光景を織り成す21世紀中葉の沖縄。この巻では沖縄の地域性――アジア諸国のさまざまな流通の中継点としての側面も描かれ、風景に更なる陰影

    BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 戦闘美少女の主体性と毀損性(メモ)
    sunagi
    sunagi 2007/08/09
    セラムン以前の戦闘美少女は血を流さない。なるほど。変わった契機は何なのかなあ。
  • BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 日々雑感070731/荒らしを煽ったらリアルチャットになったでござるの巻

    今ひとつ気力が出ないので書くことも余りなし。まあ体調が上向いたり思いついたことがあったら後で書こう。返事をせねばならんこともあるし。 それはそれとして。 変な厨のせいで、せっかくのblog不干渉・無抵抗主義がだいなしだよ! うう……ぼくはただ、みんなと平和にクネクネしたいだけなのに……(何 ぶっちゃけた話、憎悪のコストは協調性が強調される社会では悪いし、blogは高等遊民的にのんべんだらりと楽しむものだと思っている。だから、こういう連中にはぶく手間など、当はないはずなんだけど、まあ、弄ると楽しいってのはあるよなあ。フォースの暗黒面はry ためしに弄ってみたらどうなったか コメント欄参照。konozama。第1部完。ネット界隈の知人とのリアルチャット化。なぜ!? おおまかな経過 突然コメント欄に荒らしが現れる。 放置しておこうかと思ったけどなんとなくもにょったので、相手にしてみたらどうなる

    BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 日々雑感070731/荒らしを煽ったらリアルチャットになったでござるの巻
    sunagi
    sunagi 2007/08/01
    乗り遅れた><
  • BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 伊藤計劃「虐殺器官」

    今日も暑い。もう梅雨明けしたみたいな暑さ。かんかん照りで汗がとめどなく流れてくる。勘弁してほしい。 伊藤計劃「虐殺器官」を読んだら、かなり久しぶりに文章を書きたくなった。いい刺激になった、ということ。 あと、最終弁当氏の肉擬装関連エントリ読んでたら、唐突にハンバーグがべたくなった。なんだかなあ。 虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション) 作者: 伊藤計劃出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2007/06メディア: 単行購入: 26人 クリック: 817回この商品を含むブログ (326件) を見る 9.11以後、激化の一途をたどる"テロとの戦い"は、サラエボが手製の核爆弾に拠って消滅した日を境に転機を迎えた。先進資主義諸国は個人情報認証による厳格な管理体制を構築、社会からテロを一掃するが、いっぽう後進諸国では内戦や民族虐殺が凄まじい勢いで増加していた。その背後でつねに囁か

    BLUE ON BLUE(XPD SIDE) - 伊藤計劃「虐殺器官」
    sunagi
    sunagi 2007/07/01
  • 2007-03-12

    sunagi
    sunagi 2007/03/15
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