構想から2年半以上をかけてリリース版へ Firefox 32では、新しいHTTPキャッシュ(以下cache v2)が標準で有効化された。リリースノートでは、世代別GCの統合よりも上の、トップの項目に挙げられており、Mozillaがこの機能を重視していることがわかる。実際にも、特にAndroid版Firefoxを使っているとコンテンツの表示がスムーズになっているのを体感できる。 cache v2がブラウジングに与える影響は大きい。過去に閲覧したWebページを再度閲覧する場合、キャッシュの性能次第で表示の完了までにかかる時間が変わってくるのはもちろんだが、通常、Webページを閲覧した時点でディスク上にキャッシュが生成されるようになっているため、この処理が遅いとFirefox本体の動作の足を引っ張ることになる。 その影響の大きさゆえに、cache v2の設計と実装は慎重に進められた。最初に構想が