ブックマーク / pto6.hatenablog.com (148)

  • カピバラになりたい - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    「ニトリにいきたい!」 そんなわけでニフレルに行ってきた。娘は言い間違えていたものの、なかなかいい提案だったのだ。 感染対策が徹底され、入場規制もされている園内は、人も疎らで息苦しい感覚にはならなかった。 ゆっくりと時間をかけ園内の動物たちを観察した。娘も以前来た時よりも動物たちに興味を持っており、彼女の発見が私たちにとっても新鮮であった。 プロジェクションマッピングのエリアでは無邪気に遊び、放し飼いの動物たちには目と鼻の先にまで近づいて、しげしげと観察していた。 私もぼうっと惰眠を貪るカピバラの方を向き、羨望の眼差しを注いでいた。思うがまま、能のままに生きている彼らを見ていると、人間に生まれた自分は負け組であるかのように思えてきたのである。 動物たちは私たち人間のことをどう見ているのだろうか。気にさえしていないのかもしれないな。 また、最近生まれたというミニカバの赤ちゃんも見れて癒され

    カピバラになりたい - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう
    suoaei
    suoaei 2021/08/28
  • 成功体験 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    娘がスイミングスクールから笑顔で帰ってきた。 今日は試験の日。そこで彼女は2階級分のテストに合格したのだった。合格の証であるワッペン2つを嬉しそうに見せてくる。とれても一つかなと思っていたので、私も喜びに沸いた。 私ともここぞとばかりに褒めた。次も頑張りたい。そう前向きな気持ちを持ってもらえるようにと。褒められているうちに、娘もどんどん実感が湧いてきたのか、その喜びを次第に深めていった。 この成功体験が娘に自信とやる気をもたらしてくれたらいいな。失敗もたしかに大事だけれど、成功からしか得られないものも確実にあると思っている。 成功体験といえば、今日は私の方でも。 夏休み明けから毎日取り組んできた大型案件が今日で無事ひと段落ついた。最後、会社常務への説明も私がその任を果たし、ここ1年で最も手応えのある説明をすることができた。 少しだけ労が報われる気持ちと達成感を味わえた。来週からはまた次の

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    suoaei 2021/08/27
  • 資料が消える悲劇 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    今日は仕事で一時パニックに陥った。 部門長への説明時間の15分前に、大事な資料が消えてしまうというトラブルが起きたのだ。 それまでも朝からドタバタの連続で、ページの差し替えや数字の変更等が何度も発生し、また複数人で同時並行して作成する必要があったため、混沌の中でなんとか完成させた資料であった。 最終的な資料のマージ役は私が担ったため、説明直前まで最終確認をしていた。そんな中、説明時間が迫ってきたので私はパソコンを持って寝室へと移動した。リビングには息子がおりも外出していたので、泣いてしまったら説明に支障があるからだ。 息子の目を盗んで、慌ただしく部屋を移動した。寝室で改めてパソコンを開くと、なんと資料の大半のページが削除されていたのである。 頭真っ白。パニックに陥った。 なんで、なんで、と虚しくも呟きながら、何度も何度も資料を開き直した。しかし何度見ても資料は消えている。時計を見ると、説

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    suoaei 2021/08/27
  • カブトムシの産卵 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    飼っていたカブトムシが卵を産んだ。 交尾を目撃した1匹のメスを、少し前から別ケースに移していたのだ。ここ数日地上に現れなかったので、さすがにおかしいなと思い今晩そのケースを掘り返してみた。 丁寧に、慎重に、ゆっくりと土を掘り返していくと、ケース底近くの土の中から米粒のような白い球体がポロリとでてきた。 卵だ!YouTubeで予習をしていたので、すぐにそれだとわかった。やはり産卵していたのだ。その後はより一層慎重になって土を掘り返していった。 結局、合計15個の卵を掘り返すことができた。1匹のメスが産んだと思うと上々の数字ではないだろうか。ただ最後まで土を掘り返してみて、驚いた。 卵を産んだメスがケースの中から姿を消していたのである。正直、数日前から生き物がいる気配がなかったので、死んでしまったのかと思っていたが、なんとケースから脱走していたわけである。 どこからだろうかと不思議に思ったが、

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    suoaei 2021/08/26
  • リモコン好き - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    赤ちゃんはなぜリモコンが好きなのだろうか。 うちの息子もその例に違わず、リモコンを置くとそれをめがけて突進してくる。ソファによじ登り、限界まで手を伸ばす。一瞬の隙を見逃さず、隙あらば奪取を試みる日々だ。 首尾よくリモコンを手にできると、彼をそれをカジカジと齧りだす。結局は他のオモチャにしていることと一緒じゃないかとも思うのだが、それでもリモコンに対しては特別な執念を燃やしているように見えるのだった。 そんな彼だが、今夜の場合は少し違った。私が目を離した隙にリモコンを手にすると、彼はそれをテレビに向けボタンを押す所作をみせたのだ。 最近の彼には教育テレビ等いくつかのお気に入り番組ができた。もしかしたらそれを観ようと思い、リモコンを奪取したのかもしれない。 前まではただ齧り付くだけだったのに、彼も少しずつ発育しているんだな。リモコンを手にしたいという目的の変化により私は彼の成長を実感していた。

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    suoaei 2021/08/24
  • 誕生日後に増えるもの - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    子供の誕生日が過ぎると増えるものがある。 それはオモチャだ。そしてそれは必然的に、後片付けをする対象が増えるということでもある。 在宅勤務が終わり、一息ついてリビングのソファに座ろうとして驚いた。息子に誕生日で与えたプレゼント達が、リビング一面の床に散乱していたのだ。 その散らかしっぷりは実に見事であった。車のおもちゃたちは部品が分けられ散らばっており、ブロックたちはその全てが収納ボックスから出され、カーペットの上で所せましとひしめきあっていた。 当然、1歳になりたての息子では片付けられないし、娘も今日は早くに就寝していた。仕方ないのでと一緒に片付けはじめる。オモチャが増える分、こうやってそれを拾い上げる時間も増えるのだ。 それでもきっとそのぶん子供たちの笑顔と経験も増えている。そう期待してオモチャを与えたわけなのだから、我々はそれを受け入れなければならない。 娘がやっと自分でお片づけが

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    suoaei 2021/08/23
  • タピオカミルクティーを求めて - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    朝目覚めると、ゴンチャを飲みたいと思った。 ゴンチャとはタピオカミルクティーの有名店だ。ストローを吸うとスポポポポッと弾力のある玉が口内を満たし、共に広がる濃厚な甘味が福音を鳴らす。 イメージが広がると、もはや飲みたくて仕方がなくなった。ひと昔前の女子高生かと言いたくなったが、蠢きだした衝動はなかなか抑えられない。息子を起こさぬよう静かにカーテンを捲ると、そこには青空が広がっていた。よし、これなら行ける。 私は寝室でまだ眠るに声をかけに行った。「晴れてる。外行ける。ゴンチャを飲みに行こう!」。そんなわけで、家族で外出の支度をし、昼から自転車に乗って目的地を目指した。 なんやかんやがあった後。無事ゴンチャでタピオカミルクティーを買うことができた。ストローを勢いよく刺し、一口目は私からいかせてもらう。 スポポポポッ…ふにふにふに…ごっくん。 口内から幸福感がじわじわ広がっていく。一番大きなサ

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    suoaei 2021/08/22
  • ゆったりと誕生日会 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    息子一歳の誕生日会を家族でした。 部屋を飾っての写真撮影。凝ったご馳走に手作りケーキ。プレゼントを開封し、踏みに選び取り。 あいだに昼寝休憩を挟みながら、ゆったりと一日をかけてお祝いをした。娘もお利口に弟をサポートしてくれて、主役である息子も終始楽しそうだった。 娘のときは実家のじじばばも招いたのだが、こんなご時世なら仕方がない。そもそも私の実家の方でいえば、まだ実際の息子に会ったことさえないのだ。 息子はコロナ以前の世界を知らない。私にしてもあまりに遠い記憶に感じて、いまいち実感をもって思い出せない。はたしてまた元の世界に戻るのだろうか。はっきりいって収束するイメージが湧かない。 タフな時代に生まれた子供たちは、必然的にタフになることが求められるのだろうか。息子たちの無邪気な笑顔をみていると、それが不遇の時代によってかき消されやしないかと一抹の不安を覚える。 人たちが自身の生まれた時

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    suoaei 2021/08/21
  • 息子1歳の誕生日 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    いしん坊。イケメン。ちょっとおバカ。 息子を言い表す三大要素だ。彼は1歳になるだいぶ前から二足歩行を始め、今では自由に家中を徘徊している。いやはや発達が早いものだ。 そんな息子は日が1歳の誕生日だ。とはいえ今日は慌ただしかったので、休みの明日にたっぷりと誕生日会をする予定である。 ただせめてもと思い、日を跨いだ瞬間からたくさんの「おめでとう」を息子に浴びせた。抱き寄せ、笑いかけ、いつもよりも多めに戯れあった。彼は誕生日がなんのこっちゃわかっていないだろうが、なんにせよ、とても楽しそうに笑っていた。 今日にも話していたことなのだが、息子は私の愛を受ける上でのアドバンテージがある。なぜならは「女性の大人部門」で一番愛する人だし、娘は「女性の子供部門」で最愛の人だ。一方息子は、但し書きなしの「男性部門」で敵なしの一番なのである。つまり男の中で私が唯一愛する存在なのだ。 そんな特別感を意識

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    suoaei 2021/08/21
  • 大谷だけが明るい話題 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    巷に流れるニュースは暗いものばかり。 仕事においても最近は悪い話が続いている。 そんな中、隙間時間に目にするニュースで明るい気持ちにさせられるのは、大谷の話題だけだ。 ここまで圧倒的に凄いがゆえに、こんなにもスカッとした気持ちになれるのだろう。またホームランを打った。先発登板してまたもや勝利した。 毎日そんな情報が舞い込んでくるのがもはや日常となっている。期待を抱きながらニュースアプリを開き、当たり前のようにその期待が報われる。笑ってしまうようなそのサイクルが、々とした時間にいっときの陽だまりをもたらしてくれている。 ヒーローというのは当に素晴らしい存在だ。願わくば、いつまでもこのままの活躍を続けてほしい。

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    suoaei 2021/08/20
  • 冷血 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    トルーマン・カポーティの『冷血』を読了した。 著者の最高傑作とも言われる名作だが、実際に起きた殺人事件のノンフィクション・ノベルということで、長いこと手を伸ばすことに躊躇っていた。 しかし先日『ティファニーで朝を』を読み返し、カポーティの後期作品が読みたくなったので、満を辞してこのたび手に取った。 前評判に違わず素晴らしい作品であった。事実に基づく、それも被害者もいる事件を題材にしていることを考慮すると、至極不謹慎な物言いにはなるのだが、小説作品として語る上では、文句の付けようもないほどに一級品であると感じた。 ノンフィクションものと聞いて、読む前に思っていたイメージとはだいぶかけ離れていた。その事実を知らずに読めば、通常の小説だと思うだろう。それだけ構成が小説の形式を成していて、飽きることなく読み進めていくことができる。 私が虜となったカポーティ後期の文体も、今作でもその真価を発揮して

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    suoaei 2021/08/19
  • じめじめ仕事はじめ - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    休み明けの仕事はじめ。 雨の中出社したが、座席に着くまでは仕事のことをまったく考えなかった。休み中もそうだったが、ここにきて『遮断』する術を覚えたかもしれない。 しかし始業時間となると、さすがにそれ以上は目を背けられない。私はしぶしぶ端末を立ち上げ、霞がかった頭を抱えて業務をやり始めた。 休み前に残した私のToDoメモを確認し、作成しておいた2ヶ月先までのスケジュールを見る。次第に酸味のある唾液が口の中に広がっていく。なんていうハードなスケジュールか。 夏休み前は、とにかく夏休みまでのスケジュールをこなすことに傾注していた。それゆえそれ以降の事を未だ自分ごととして捉えていなかったのだが、休み明けのスケジュールは鬼畜そのものであった。 休み明けで精神的なガードを下げてしまっていたこともあり、渦巻く不安を真正面からモロに喰らってしまった。昼時には冗談混じりだが後輩に弱音を吐く始末。非常によく

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    suoaei 2021/08/17
  • 最終日 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    夏休み最終日。テーマはリラックスだった。 朝からはアロママッサージに出掛けた。提案したのは私だ。明日から再開される戦いの日々に向け、心身共に癒しておこうと考えたのだ。 ただ昨日の時点で私が行くマッサージ店が見つかっていなかった。調べてみると、いかに女性専用サロンが多いことか。いいなと思えるところはどれも男性厳禁。そんなわけでだけを先に行かせていた。 昼過ぎにがほくほく顔で帰ってきた。とても気持ちよかったそうだ。結局私の店は見つからず終いであった。そんな私をみて憐憫を抱いたのか、からこんな提案があった。 「私がマッサージしてあげようか?」 そんなわけで60分コースをお願いした。夫婦間とはいえしっかりお金を支払うという約束のもとで。 その60分は至福の時だった。たまに娘や息子が寝そべる私にダイブしてきたが、それを除けば心からリラックスできた。も自身がマッサージをしてもらった直後だった

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    suoaei 2021/08/17
  • リの字 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    ここ1ヶ月ほどは息子とふたりきりで寝ている。 それまではと息子がペアで寝ていたのだが、一度試してみると、私と寝る方が息子も熟睡してくれるということが判明したのだ。 きっと私からはお乳がでないとわかっているので、多少お腹が減ったくらいだと諦めてくれるのだろう。リビングに布団を敷き、そこでふたり『リ』の字で寝るのが、最近の標準陣形となっている。 就寝前の息子とのふたりの時間は、なかなかに至福の時だ。寝そべる私の身体にむずむずとよじ登ってきて、目を合わせるとイタズラ顔でいひっと笑う。 そして男同士のノリをわかっているかのように、大胆な戯れ合いを彼から仕掛けてくるのであった。 また最近では教え続けていた甲斐もあってか、私をみて「ぱぱ」と口にすることも増えてきた。そのまえには「まま」を口にしていたのでその派生系には過ぎないのだが、破裂音が少し出しづらいのか発音がソフトになるところが可愛いらしいので

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    suoaei 2021/08/16
  • ドレスを着た娘 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    何を見ているの?窓を覗く娘に訊ねた。 「ないかなーっておもって、さがしてるの」 「ないかなーって、何が?」 「ふしぎ♪」 そんな素敵な台詞で幕を開けた日。娘は恐竜みたいという雲を見つけ、ふしぎふしぎと笑っていた。 さて、そんな日はスタジオアリスに行ってきた。もうすぐで1歳と5歳を迎える子供たちの写真撮影をしたのだ。特に息子の方はこのコロナのせいで、これまで写真館での撮影ができていなかった。 のアラームが鳴らない(設定までしてオンにし忘れていたらしい)という騒動はあったものの、なんとか時間通りにスタジオに到着した。 娘はテンポ良くドレスを選び、息子の衣装もすぐに決めることができた。さっそく着付けが始まる。娘は目を輝かせ、ドレッシングルームからは楽しそうな黄色い声が漏れ出ていた。 まずはライオンの着ぐるみを被った息子が出てきた。骨つき肉を掴ませ撮影する。思ったとおり、いしん坊な彼にはぴ

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    suoaei 2021/08/11
  • 画面越しのコンサート - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    台風が接近前に温帯低気圧へと変わった。 とはいえ雨が降っていたので、今日は一日家の中で過ごした。前二日がどちらも外出していたので、我々にとってもよい中休みとなった。昼前までぐっすりと寝て、昼頃からゆっくりと活動を開始した。 娘を相手にとふたりがかりで遊び、その後は家の中を掃除した。娘が夕寝にはいってからは、ずっと観たかったライブDVDを流しながら、台所に立ってゆっくりと晩ご飯をつくった。 ここ数年、アーティストの公演には行けていない。ご時世もあるし、それがなくても小さな子供がいるから難しい。ライブDVDを観るのも久々だ。配信などでも大抵のものが観られるので、盤を買ってでも観たいと思える公演も少なくなった。 それでも買うに至った今作は、やはり期待していた通りに熱い内容であった。完全に私だけの趣味のHIPHOPアーティストなので、からの冷たい視線を浴びながらの視聴となった。それでも料理をし

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    suoaei 2021/08/09
  • 雄を求めてナイトウォーク - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    目覚めると、夏休み気分に切り替わっていた。 良い兆候だ。前日までの仕事を綺麗に収められた何よりもの証拠である。足元では息子が眠っている。どうやら私はアラームもないのに平日と同じ時間に目覚めてしまったようだ。 イヤホンを耳につけ瞼を閉じる。ラジオを聴きながら現実と夢の狭間を気ままに泳いでいく。数時間後、息子が泣いたのでの元に届けお乳をあげてもらった。それを機に私も布団を離れ、ソファに腰掛け文庫を開く。なんとも優雅な朝だ。夏休みの初日に、これ以上ないほどにふさわしく思えた。 そのように始まった今日だったが、メインイベントとしては夜に照準を絞っていた。今後の天気予報をみた限りでは、数少ない貴重な晴れが今夜だった。 そんなわけで、今夜は近くの緑地公園におけるナイトウォークを敢行した。目的はカブトムシの捕獲。それも是が非でも“オス”をである。 我が家には幼虫から育て上げた3匹のメスがいる。そのお

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    suoaei 2021/08/07
  • カブトムシのいる生活 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    夜遅くに帰る日々が続いている。 それでもひとつの癒しに感じている時間がある。飼っているカブトムシを娘と一緒に観察する時間だ。 ベランダの日陰においたゲージの中で飼っている。夜になってから覗いてみると、3匹が土から這い出してきており、餌置きの木に置かれている虫用のゼリーを一心不乱に舐めている。 3匹はどれもメスで、大中小とサイズが違うので、誰が誰だかすぐに判別できる。ゆえにさっそく娘に名前をつけてもらい、愛着をもって呼んでいる。 観葉植物を育てる楽しみもここ半年のうちに知ったのだが、昆虫の飼育もまた別の面白さがある。なにより動きがあるので観察していて飽きがこない。 先日、公園から木を拾ってきてゲージに置くと、さっそくその木によじ登っていた。3匹を飼うには少し手狭かもしれない。近々、夜の公園に赴きオスを捕獲することも画策しているので、それを成し得た際には大きなゲージに買い替えたいと思っている。

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    suoaei 2021/08/03
  • 決断力 - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    橋下徹の『決断力』を読了した。 同じシリーズの前2冊を読んでいたので、このも発売を知り手に取った。ちょうど仕事でも様々な決断を求められる場面が増えたので、何かしらのヒントが貰えたらと期待して読んだ。 結論から言えばこれまでの2冊と同様、たいへん勉強になった。橋下徹の根拠に基づき“言い切る”スタイルの文は、読んでいて心地よさを覚える。 論理的な説明と、直近の時事ネタを例にした解説で、読み手の理解を促してくれる。コロナ禍における政府対応についても中立の立場をとり、公平に評価している感が伝わってきたので好感をもてた。 このにおいて一番の学びとなったのは、絶対的な正解のない問題に対しては「手続的正義」という考え方を意識する、という点であった。 判断が難しく、各々の意見も割れるからこそ、判断するまでの「適切な判断プロセス」を重視して、多くの人が出された判断に対して納得できる環境・仕組みを作ってお

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    suoaei 2021/08/02
  • 夏を迎えに - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう

    背中にこつんと何かがあたった。 前方を確認したのちに振り返ると、娘のつっぷした頭であった。夕陽でオレンジ色に空が染まるなか、私は娘を後ろに乗せ公園内を自転車で走っていた。 夕方にまでなると動けるほどには涼しくなる。そんなわけで娘と一緒に虫取りにきていた。カブトムシの成虫を狙っていたが、収穫はゼロ。それでも樹液に集まる他の虫や蝉たちはたくさん見つけられ、娘とふたりワイワイ盛り上がることはできた。 それにしても、子供のスイッチの切り替えは素早い。さっきまで自転車に乗らずに走ってついていきたい、と主張していた娘が、自転車に乗せて走り出すや否や、すぐに寝息を立て始めたのである。 娘の頭を背中で支えてあげながら、できるだけ振動がおきぬよう意識して自転車を走らせ続けた。ぬるい空気だったが自転車で風をきって走るのは気持ちがよい。夕焼け空、にじむ汗、沸き立つ樹木の香りが、ノスタルジーな気持ちを呼び寄せてい

    夏を迎えに - いつかこの日々を思い出してきっと泣いてしまう
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    suoaei 2021/08/01