自民党の安倍晋三前首相が動きを活発化させている。 同党の保守系グループや議員連盟の役員に相次いで就任。首相在任中に果たせなかった憲法改正への熱意を公の場で訴えている。党内では「再々登板が視野にあるのでは」との臆測も出ている。 【図解】病気で退陣した首相 「新しい薬が大変よく効き、あと2回ぐらい点滴をすれば一応治療が終わる」。安倍氏は22日に東京都内で開かれた憲法に関するシンポジウムで、首相辞任の引き金となった潰瘍性大腸炎の治療についてこう報告した。 安倍氏は「桜を見る会」前夜祭の問題を受け、首相辞任後しばらくは目立った活動を控えていた。しかし今月、自民保守系議員でつくる二つの議連に顔を出し、それぞれ顧問に就任。22日の議連会合では「保守政党として、日本を日本たらしめるものに、常に思いをはせながら取り組んでほしい」と呼び掛けた。 宿願の憲法改正では、党憲法改正推進本部の最高顧問に就任し、同本