旅先でも日常の生活でも、一回でバッチリ道を覚えられる人がいる一方で、いつまで経っても地図やGPSが手放せない人もいる。地図を見たって目的地にたどり着けない超方向音痴の筆者にとっては、方向感覚も一種の才能、天賦の才としか思えず羨ましくて仕方がない。蘭ナイメーヘン・ラットバウト大学のJoost Wegman氏によれば「方向感覚に優れた人は脳が違う」というから、「なるほど、やっぱりね~」と納得しきりである。 方向感覚の優れた人は、道すがら関係する目印を自然に記憶しているという。それに引き換え方向音痴は、ただ進行方向や道しか目に入っていないそうだ。それに加えて脳に構造上の違いがあるというのだが。同氏いわく身体上の違いはわずかながら、多くのデータが事の重大性(実践的な差の大きさ)を示しているそうだ。 両者の違いは海馬にある。方向感覚が優れている人は、情報処理を行ういわゆる灰白質の部分が広く、一方方向
