植物などからつくるバイオ燃料は、ガソリンに比べ必ずしも二酸化炭素(CO2)の排出量が少ないとはいえない――。経済産業省の検討会がこんな調査をまとめた。燃焼の際だけでなく、育成や製造の過程まで含め比較した結果という。 国内で利用されているブラジル産や国産のバイオ燃料を対象に調査した。 ブラジル産のサトウキビを原料にした製品の場合、多くのCO2を吸収していた森林を畑に変え、栽培したものがある。森林が吸収していた分を考慮すると、増えるCO2は同じ量のガソリンの2.3倍に達するという。畑だった場所を利用した製品は、ガソリンよりCO2排出量が60%少なかった。 国産の場合、コメからつくる製品の一部に、ガソリンより12%排出量が多いものがあった。栽培時に使う機械の燃料がCO2を多く出すことなどが理由だ。原料がテンサイの製品は52%、建築廃材の製品は90%それぞれ排出量が少なかった。 昨年成立し