水島新司さん(70)の人気野球漫画「あぶさん」(小学館・ビッグコミックオリジナル連載)の主人公・景浦安武選手が、5日発売号で現役引退した。酒豪の強打者で62歳まで37年間、プロ野球の第一線で活躍したという内容。モデルとなった元プロ野球選手で、佐賀市柳町で同名の焼き鳥店「あぶさん」を営む永渕洋三さん(67)は「長い間お疲れさま」と、景浦選手をねぎらっている。 「自分が引退した時のことを思い出した。当時は長嶋(茂雄)さんのようなスターしかセレモニーはなかったからね」。漫画で引退の場面を読んだ永渕さんは30年前、37歳で静かにバットを置いたことを思い起こす。 佐賀市出身。旧佐賀高卒。1961年東芝に入社し、投手兼外野手として活躍した。65年西鉄ライオンズの入団テストに落ち、「酒の量が増えた」と明かす。7年間で積み重なった飲み屋のツケは30万円。当時の月給の10倍にまで膨らんだ。そんな時、転機が訪