多くのインディペンデント映画を製作し、自らも監督した荒戸源次郎(あらと・げんじろう、本名・吉村敏夫=よしむら・としお)さんが7日、虚血性心疾患のため東京都内の病院で死去した。70歳。葬儀の日程は未定。 【蜷川幸雄さん、大橋巨泉さん…】今年亡くなった方々 1980年に当時不遇だった鈴木清順監督の「ツィゴイネルワイゼン」を自主製作。ドーム型の移動映画館「シネマ・プラセット」で上映しヒットさせた。 以降、鈴木監督の「陽炎座」「夢二」、阪本順治監督のデビュー作「どついたるねん」や「王手」、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんが監督した「外科室」などを製作。 大手映画会社とは一線を画した、作家性の強い意欲作を手がけ、興行形態ともども映画界の常識を破る活動を続けた。2005年には無名の新人だった大森立嗣監督のデビュー作「ゲルマニウムの夜」を製作し、東京国立博物館の敷地内に特設劇場を建てて上映した。 自身