【オススメ対象者】脳のことは大切だと思いつつ既存の本では理解出来なかった方,巷に広がっている脳ブームに嫌気が差している方 本書は,精神疾患の生物学的なメカニズム研究を専門としておられる国立精神・神経医療センター神経研究所疾病研究第三部部長・功刀浩氏によって書かれた,最近の「脳科学」ブームのように単一の原因によって精神疾患が説明しようとするものではなく,複雑な精神疾患の生物学的なメカニズムをこれまでの研究知見をまとめることで,臨床的に意義があるものとして説明し直すことで実践に役立つ「脳科学」の解説を試みたテキストです。 内容は以下の通りです。 第1回 統合失調症は認知症か? 第2回 統合失調症は広汎性非特異的高次脳機能障害である 第3回 統合失調症の脳形態異常―マクロとミクロから見えてくること 第4回 統合失調症はどこからくるか―遺伝と環境の病因研究 第5回 統合失調症の発病過程―金閣寺炎上