元「広告批評」編集長・河尻亨一氏が、消費者の心を巧みにつかむヒットメーカーたちのコトバから、時代の“ツボ”を探る。インタビュー&レビューの「ハイブリッドスタイル」で、“テック”な現代のトレンドをディープに読み解いていく。 今回紹介する「This is hit!」は、ドラマ『モテキ』(テレビ東京系、放送は10月1日に終了)だ。原作は発行部数が約150万部にも到達する勢いの同名人気コミック(作者・久保ミツロウ氏)である。 未読あるいは未見の方のために、「モテキ」のあらすじを紹介しておこう。 主人公の藤本幸世(ドラマでは森山未來が演じる)はモテない30歳前の派遣社員。いわゆる草食系男子というのか、まあ女性への関心は人並みにあるのだが、超passiveなキャラが災いし、決定的なチャンスに恵まれず冴えない日々を送っていた。そんな彼がある日突然、いわゆる“モテ期(人生で異様にモテる時期)”に突入、4人