マイクロフィルムは、図書館資料の中でも特に長期保存に適した記録媒体であるが、環境整備が難しい資料だと認識され、管理面での積極的な取り組みが行われていない現状が見受けられる。しかし、放置しておくと連鎖的に被害が広がる類の劣化現象も報告されており、定期的な点検による異常の早期発見と、適切な処置が求められる。まずは所蔵するマイクロフィルムの種類と数量を把握し、その目的に沿った保存環境を整えることから始めよう。 1. マイクロフィルムの種類 [1] 1.1. 形態 1.2. フィルムの種類 1.3. TACベースとPETベース 1.4. ジアゾフィルムとベシキュラフィルム 2. フィルム劣化について [4] 2.1 ビネガーシンドロームについて 2.2. カビの発生について 2.3 マイクロスコピックブレミッシュについて 2.4 その他 3. 保存環境について 3.1. 温度について 3.2. 湿