日本の大学が有意義で魅力的であるためには? 青木 裕子(あおき ひろこ)/中央大学法学部教授 専門分野 政治学、政治思想史 学生が提示する「わざわざ行く価値のないもの/あるもの」 デルタ株の感染が収まり始めた2021年度秋学期は、本学でも教室での対面式授業が再開された。しかしながら、対面式授業が再開されても学生が教室に来ない、という事態が生じた。 私が担当している授業でもそうであった。私の授業は、コロナ禍で外出に不安を抱える学生に配慮してハイブリッド型で実施しており、授業を録画して配信もしている。録画配信した授業は、学期中は繰り返し視聴できるようにしている。 秋学期が終わりかけている今わかってきたことは、ハイブリッド型でかつ録画配信もしている限りにおいては、教室に来ないことを選択する学生が大多数で、そのような学生はコロナ禍で外出に不安がある学生ばかりではないということである。この傾向は、私