■ 「当地昨今吉野桜の満開、故国の美を凌ぐに足るもの有之候。大和魂また我国の一手独専にあらざるを諷するに似たり」。 山本五十六は、ワシントン駐在武官時代に故郷の恩師に送ったポトマック河畔の桜の絵葉書に、このような言葉を書き添えた伝えられれている。ワシントンの「さくら祭り」については、こちらのサイトに詳しい。山本が観た「ワシントンの桜」は、日米友好の象徴であったのである。 山本は、ポトマック河畔の「桜」に擬えながら、日本人にとって美しいと思われているものが、別に日本にあるが故に美しいのではなく米国においても美しいものであることを示すことにとって、「夜郎自大」の弊を説こうとしたのである。 因みに、「溜池通信」「不規則発言」欄では、かんべえ殿による『エコノミスト』記事の抄訳の一節が紹介されている。 「攻撃を受けたことで、ロンドンっ子たちがかえって普通の生活を取り戻すように決意することは疑いがない
■ 「六ヵ国協議」が来る25日の週に再開されることになるようである。『共同通信』は、「拉致含む包括的解決目指す 首相、6カ国協議で」の見出しで次の記事を配信している。 小泉純一郎首相は11日午後の参院本会議で、7月下旬開催で合意した北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議に臨む方針として「北朝鮮に核問題をはじめとする諸懸案の解決を関係諸国と連携しつつ求めていく」と強調、拉致問題を含む包括的な解決を目指す考えを示した。 拉致問題の行き詰まりで、北朝鮮に対する経済制裁を求める声が強まっていることには「経済制裁は可能な一つの手段と考えているが、まず制裁ありきではない」と述べ、慎重な姿勢を示した。 この「六ヵ国協議」は、日本にとっては、かなり条件の悪い協議になりそうでえある。岡田克也・民主党代表は、協議における「実質的な進展」を政府に要求したようであるけれども、何を以て「進展」と観るでは関係各国では相当な
■ 雪斎は、大学の授業でTBS制作のテレビ・ドラマ『関ヶ原』(原作/司馬遼太郎)のDVDを学生に鑑賞させている。印象深いのは、西軍の敗勢が決まった後で大友柳太郎さん演じる島津義弘が「すてかまりの戦法」の選択を決断する場面である。 義弘 「敵中ば突破する」。 豊久 「て、敵中ば突破!?」。 義弘 「そいに決めた。そいしかなかっ」。 島津勢の「すてかまりの戦法」は、後の薩摩・島津家の存続の裏付けとなった。徳川幕府は、島津家を取り潰そうとした折に支払わなければならない「代償」の大きさを予感したのである。0 昨日のエントリーで紹介した五百旗頭眞先生の著書『日米戦争と戦後日本』では、サイパンや硫黄島のような中部太平洋諸島、さらには沖縄での戦闘は、この「すてかまりの戦法」の効果を持ったことが説明されている。これらの戦闘では、米軍将兵の損失が以前の戦闘よりも大きくなっていて、米国政府は、日本本土進攻作戦
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