藤原さんの民主主義批判について考えてみようと思う。僕も、民主主義のすべてが素晴らしいとは思わない。板倉聖宣さんが語るように、民主主義は最後の奴隷制だと思う。「最後の」というのは、これを最後にして欲しいという願望と共に、民主主義は、そこで奴隷になっている人たちに、自分たちは奴隷だと思わせないようなメカニズムがあるだけに、奴隷制としては最高の形態ではないかという判断から出ているものだと思う。 民主主義に対する批判の部分では、藤原さんにほぼ賛成するとしても、その批判の結果として「だから民主主義はだめだ」という、民主主義の全体に対する評価は疑問を感じる。民主主義にも欠陥はあるという判断なら賛成だ。その具体的な欠陥を修正していくような方向で努力していこうという指針にもなる。 しかし、その欠陥はもはや埋めようもないもので、民主主義を捨てて他のものを採用すべきだとなったら、これは、その他のものが民主主義