タグ

ブックマーク / www.brh.co.jp (6)

  • Special Story O157が生まれた理由

    1996年、O157で死者が出た時は、大騒ぎになりました。大腸菌というなじみの菌の仲間になぜそんな恐ろしいものがあるのだろう。研究室で使われているK-12株と比べた結果、大腸菌ゲノムとしての共通の基骨格(410万塩基対)があり、それに外からの遺伝子を取り込んで、さまざまな株になっていくことがわかりました。それはどこからどうやって入ってくるのか。ゲノムの中にたくさん存在する、どう見てもファージ(ウイルス)としか見えないDNAが怪しい・・・・・・ゲノムの進化と多様性のダイナミズムの基が見えてきます。 おなじみの大腸菌も、じつは多様な菌株の集団なのだ。通常の大腸菌は動物や鳥類などの腸管に棲息する常在菌であり、ヒトに対する病原性はない。遺伝子組換え実験などに広く利用されているK-12株はその代表である。しかし安心してはいけない。腸管病原性大腸菌や尿路病原性大腸菌、新生児の髄膜炎を起こす菌などさ

    Special Story O157が生まれた理由
  • 【カメの系統的位置と爬虫類の進化】

    盤石に見えた考えがほんの一角からの水漏れで一瞬にして瓦解してしまうことが生物進化の世界ではそれほどまれなことではない。その主役となった生物は、どちらかというと控えめで脚光を浴びてさっそうと表舞台に登場するような存在ではないこともしばしばだ。ここでの主役はカメで、我々がふだんカメに対して抱くイメージは独特の甲良をまとってのろのろ歩く、お世辞にもかっこよい動物ではない。この物静かで大人しいカメが「単純から複雑へ」という大進化のパターンが、ある重要な形質では成り立たないことを強く主張しだした。 爬虫類の頭蓋骨には、分類に有用な特徴があることが古くから知られている。爬虫類のこめかみ部には、系統ごとに異なる「側頭窓」と呼ばれる孔がある(図1)。魚類や初期の両生類にはこの側頭窓がない。カメ類はこの仲間に入り、「無弓類」といわれている。哺乳類の祖先型爬虫類には単一の孔があって、かれらは「単弓類」と呼ばれ

    【カメの系統的位置と爬虫類の進化】
    synonymous
    synonymous 2017/01/30
    “これまで側頭窓を系統分類に有用な形態的特徴と考えてきたのだが、考え直す必要がでてきたということになろう。さらに「単純から複雑へ」という進化の図式がいつも正しいわけではないことを教えている。”
  • 宮田 隆の進化の話

    目次 【第1章 生命の誕生】 生物最古の枝分かれ:問題点と重複遺伝子による解決 2005年9月1日 【第2章 真核生物の誕生】 見直される真核生物の系統樹 2006年1月16日 真核生物誕生の謎 2005年11月15日 【第3章 カンブリア大爆発】 古い遺伝子を使って新しい形を作る:カンブリア爆発と遺伝子の多様性 2006年3月1日 カンブリア爆発と遺伝子の多様性 2004年8月1日 【第4章 ヒトの起源】 ネアンデルタール人のDNAが語るヒトの進化 2004年9月15日 人間とは何か? ~宮田メモ.その1~ 2004年8月15日 25年の眠りから覚めたインフルエンザウィルス:ウィルスの分子進化学 2005年8月12日 分子の進化速度は形態と分子の進化の橋渡しができるか 2005年8月1日 オスは進化の牽引役:Male-Driven Evolution Theory(オスの駆動進化説) 2

    宮田 隆の進化の話
  • RESEARCH エゾサンショウウオの表現型可塑性-そのしなやかな生存戦略

    RESEARCH ところ変われば頭でっかち エゾサンショウウオの表現型可塑性 -そのしなやかな生存戦略 若原正己北海道大学大学院生命科学院 生命科学専攻 4匹のオタマジャクシは、北海道に棲むエゾサンショウウオのふ化後3週目の幼生たち。同じ「エゾサンショウウオゲノム」を持っているのに、小柄でスマートな仲間から、大柄な「頭でっかち」が現れました。ゲノムは大事だけれど、それだけですべてが決まるのではないのです。

    RESEARCH エゾサンショウウオの表現型可塑性-そのしなやかな生存戦略
    synonymous
    synonymous 2014/12/25
    共食い
  • TALK 形づくりが語る進化の物語

    生命誌のテーマはいつも動詞で考えています。「愛づる」で始まり「語る」「観る」「関わる」と続き、昨年はすべての始まりである「生る」を考えました。そこで、今年のテーマは「続く」です。生きものは「生る」の連続、つまり個体が生まれることのくり返しで38億年間続いてきました。「生きものが続く」と言ったとき、「遺伝子がつながっている」とされますが、これには具体性がありません。それにも関わらず、遺伝子が絶対で、それで決定されているような受け止め方がなされています。生殖細胞による受精と発生の過程を経て、個体が生まれるという形で性質が受け継がれ、その間に起きたDNAの変化によって、新しい種が生まれ、多様化していくわけです。ここに環境による選択も関わりますが、まずは個体発生プログラムの変化が進化の原動力だと思うのです。ここまでは読者のための説明で、倉谷さんには釈迦に説法、申し訳ありません。発生と進化をつなげた

    TALK 形づくりが語る進化の物語
  • NOT FOUND 404 - JT生命誌研究館

  • 1