TALK 形づくりが語る進化の物語

生命誌のテーマはいつも動詞で考えています。「愛づる」で始まり「語る」「観る」「関わる」と続き、昨年はすべての始まりである「生る」を考えました。そこで、今年のテーマは「続く」です。生きものは「生る」の連続、つまり個体が生まれることのくり返しで38億年間続いてきました。「生きものが続く」と言ったとき、「遺伝子がつながっている」とされますが、これには具体性がありません。それにも関わらず、遺伝子が絶対で、それで決定されているような受け止め方がなされています。生殖細胞による受精と発生の過程を経て、個体が生まれるという形で性質が受け継がれ、その間に起きたDNAの変化によって、新しい種が生まれ、多様化していくわけです。ここに環境による選択も関わりますが、まずは個体発生プログラムの変化が進化の原動力だと思うのです。ここまでは読者のための説明で、倉谷さんには釈迦に説法、申し訳ありません。発生と進化をつなげた

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良対談。倉谷先生の持論がとても分かりやすい形で展開されている―「形態がゲノムに制約をかけている」「胚の淘汰を進化の原動力と仮定するなら、個体ではなく集団を扱わなければいけない」