これまでに僕たちが行った桜沢池の調査で、11種の生物が確認されているが、その顔ぶれに危機を感じる。在来種はドジョウ、ニホンスッポン、ニホンマムシ、アズマヒキガエル、スジエビ。特にアズマヒキガエルの大繁殖地になっていて、春は水際がオタマジャクシで真っ黒に染まるほどだ。ニホンスッポンとニホンマムシは絶滅危惧種だし、これらを見るとむしろ良い池だなという印象を受ける。 問題は外来種だ。オオクチバス、ブルーギル、コイ、アカミミガメ、ウシガエル(写真2)、アメリカザリガニの6種類で、いずれも「侵略的外来種」と位置づけられるものだ。日本中、どこの池に行ってもどれかは出現することから、僕は「外来種御六家」と呼んでいるが、その全種がこの池には勢揃いしている。