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2012年12月19日のブックマーク (1件)

  • 「当たり前の幸せ」が軋む音。

    「当たり前の幸せ」が軋む音を聞いた。 ある老婆のため息。 彼女は90歳になる。 「長生きなんてしたくない」 年金生活の彼女は、風呂無し、トイレ共同の6畳間のアパートでそう呟いた。 特に大きな病気もなく、「健康長寿」という、誰もが願ってきた夢を叶えているはずの彼女が、なぜそう嘆くのか? 彼女には、別居する娘がいる。 娘は六十を過ぎる、いわゆる団塊の世代。 その娘は六十を目前にした頃から、夫婦ともに病気がちになり、働くこともままならず、貯金はほとんどなくて、年金も満額納めることはできなかった。 年金を受け取れるようになれば、夫婦二人は何とかべていけるだろうけれど、定職も無いまま年金受給年齢に達するまで、貯金を取り崩して生活していかなければならない。 二人に、親の面倒を見る余裕などほとんどなく、時折顔を見せに行くので精一杯だ。 この夫婦には、三十代の子どもがある。 いわゆる、第二次ベビーブーム

    「当たり前の幸せ」が軋む音。