アラン・ワイズマン著。 どうもパッとしなかった。 各章毎にテーマが散漫でまとまりがなかったように感じる。 著者が想像する「人類が消えた世界」を描いている本かと期待していたら、単に「人類が消えた世界」を想像するためのヒントを思いつくままに記していった本だった、という印象。 でもところどころ興味深い章もあった。 特に朝鮮半島の38度線付近は人が近づかないために絶滅危惧種の住処になってるという事実は色々と象徴的。 9月2日読了。 サイモン・シン著。 文句なしに面白かった。読んで良かった。 数学の本ではあるものの、難しい数論自体は一般人にもわかるよう比喩で表現されて、フェルマーの最終定理に挑んだ数学者たちの試行錯誤にスポットが当てられている。 とにかく本書全体としての構成が巧みで、緻密な伏線が張られた小説のように、350年の歴史が見事にまとめられている。 理系とか文系とか関係なく一読の価値あり。