政治や法律はきっと大きく変わる 私は、2013年に『ヒヤマケンタロウの妊娠』という漫画を描いた。先日、続編の『ヒヤマケンタロウの妊娠 育児編』も完結したところだ。タイトルでわかる通り、男性も妊娠するという設定の物語である。 「男性の妊娠」自体はSFなどにおいて、過去に何度も書かれていることで特に目新しくはないし、現実でもほとんどの女性が一度は「男も妊娠すればいいのに!」と考えたことがあるはずだ。女たちは好き好んでつわりで苦しんだり、出産で痛い思いをする体に生まれてきたのではないのだから。 『ヒヤマケンタロウの妊娠』で、他の作品とちょっと違うところがあるとすれば、男性が妊娠するようになったのはほんの10年前からで、自然妊娠率は女性の10分の1程度としたことだ。なぜこのような設定にしたのかというと、妊娠する男性が少数であれば、「男社会」から見た彼らはマイノリティになる。この漫画を通じて私は、「