フランスの6月は、午後10時を回ってもまだ空が明るい。日本のような梅雨もなく、おおむね爽やかな晴天が期待できるから、この絶好のコンディションを利用したイベントが目白押しである。 その中の1つに、競馬の「ディアンヌ賞」というのがある。これはフランス競馬のグランプリレースの1つで、シャンティーイ競馬場で毎年6月の第2日曜日に開催される。フランス競馬といえば、パリのロンシャン競馬場で10月に行われる「凱旋門賞」が最も有名だろう。 武豊騎手が参戦した年、これを観るためにやってきた日本人の数は数千人にも上ったと言われる。この「凱旋門賞」の賞金は、400万ユーロ(1ユーロ135円換算で5億4000万円)。そして6月の第1週にある「ジョッキークラブ賞」が150万ユーロ、「ディアンヌ賞」の80万ユーロと続く。 今年で160回目を数えるフランスで最も優美なレース