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BOOKと文化に関するt2taroのブックマーク (9)

  • 裸体とはじらいの文化史―文明化の過程の神話 - 情報考学 Passion For The Future

    ・裸体とはじらいの文化史―文明化の過程の神話 大変にユニークであり中身も濃く、面白い。5つ星の。 人類のはじらいの文化は、野蛮から文明化社会へ、不作法から洗練へ向かったという一般的な見方(ノルベルト・エリアスの文明論に代表される)を真っ向から否定する研究書。原始社会の人々は裸体や排泄する姿を人前に晒すことに恥を感じない野蛮な社会だったというのは根拠がないウソであるという。むしろ原始社会と言われる社会の方が恥の感性は発達しており、裸体の社会的管理も厳格だったりするのである。 全裸で暮らす≪未開の≫部族は、一見、裸に対して羞恥心を持たないかのように思えるが、実は彼らはお互いの裸体を見ないように暮らしているのだ。うっかり男性自身を硬直させないよう女性に近づかないように心掛ける。もし少女の陰部をみつめたりすればその親に報復されたり、村から追放される厳しいルールがある、などということが解説されてい

  • 小笠原流礼法で強くなる日本人の身体 - 情報考学 Passion For The Future

    ・小笠原流礼法で強くなる日人の身体 800年続く武家作法、小笠原流礼法宗家が書いた日人のための身体づかい論。 正しい障子や襖の開け方ってご存じだろうか。 「引き手に両手を添えて開けることが正しいマナーだと思っていませんか。ところが体の働きや物の機能を考えれば、両手で開けることは理にかなっていないことだとわかります。 引き戸である襖を左から右へ開ける際に、両手で開けようとすると、引き始めでは右手の上腕部の筋力を使い、体の中央を過ぎると、逆に左手の上腕部の筋力を使うことになります。 すると襖には斜めに曲がった力が加わり、しだいに襖はゆがんでしまいます。 まずは左手で襖を開け、体の正面で手を替えて、右手で開くというのが、腕の筋肉に沿った無駄のない動きであり、物を大切にする所作でもあるわけです。 これが古来の作法と形式的なマナーやエチケットとの違いです。」 というように、特に日家屋や日的な

  • 中空構造日本の深層 - 情報考学 Passion For The Future

    ・中空構造日の深層 元文化庁長官の心理学者 河合隼雄の論考。もはや古典。日の神話、昔話の分析を通して日人の深層構造を理論化した。 1 アメノミナカヌシとタカミムスヒとカミムスヒの、アメノミナカヌシ 2 アマテラスとツクヨミとスサノオの、ツクヨミ 3 ホデリとホスセリとホオリの、ホスセリ 古事記にはそれぞれ3柱がセットで生まれてきたのに、その後の神話にほとんど登場しない影の薄い神がいる。たとえばアメノミナカヌシは漢字で書くと天之御中主であり、まさに世界の中心に位置する重要な神のはずなのに、その他の二柱と違って、古事記冒頭の記述以降はちっとも出てこない。アマテラス(太陽神)、ツクヨミ(月神)、スサノオ(海神)の組では、多くの文化で太陽神と月神はセットで活躍するのに、日神話ではツクヨミの登場場面はほとんどない。ホデリは海幸、ホオリは山幸で有名な兄弟の争いの物語があるのに、一緒に生まれたホ

  • 誰も知らない 世界と日本のまちがい/松岡正剛: DESIGN IT! w/LOVE

    不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 水村美苗さんの『日語が亡びるとき―英語の世紀の中で』がネット界隈で話題となっています(こちらやこちらで)。水村美苗さんのは10年くらい前に『続 明暗』や『私小説 from left to right 』といった小説を読みましたが、その後、すっかりご無沙汰になっていましたが、これだけ必読と言われれば読まない方がおかしいと感じたので購入しました。 それこそ、昔、英語と日語が入り混じる形で著された『私小説 from left to right 』を読んだ僕としては、ここで書かれていることが、おそらく「質の劣化と文脈からの逸脱」や「勤労・勤勉が可能な社会」で書いてきた僕自身の問題の系とも重なる問題だとも感じたので。 中国文化圏→天下→日国まだ読んでいないのでどう書かれている

  • 日本文化の模倣と創造―オリジナリティとは何か - 情報考学 Passion For The Future

    ・日文化の模倣と創造―オリジナリティとは何か コンテンツビジネスに関わるすべての人が一読の価値ありの名著。 日と世界の文化史における模倣と創造の関係を多面的に検証し、ものまねではないオリジナリティの追究という幻想を打ち壊す。歴史を振り返ってみれば、ものまねこそクリエイティティの源泉だったのである。 冒頭で紹介されている、類似したものを選ばせる認知実験の結果が興味深い。異なる観点で似ているものを指摘させた場合、西洋人は形状的な特徴の類似を重視する人が多いのに対して、日人は色彩・素材・質感・肌ざわりなど非形状的な特徴に着目する人が多いという結果が出ている。 「この傾向は、一見似ても似つかないもののあいだに類似点を発見する能力、すなわち「見立て」につながる。日で「見立て」の文化が華開いたのは、案外、日語が持つ文法構造のせいなのかもしれない。」 こうした類似性の認知能力をベースにした模倣

  • Passion For The Future: 愛の空間

    愛の空間 スポンサード リンク ・愛の空間 大変面白い。日独特の文化である「性行為専用空間」の歴史学。井上章一が10年がかりで書いた傑作。好事家もここまで極めると新学問の開祖といってもよさそう。 敗戦後の時期、皇居前広場は男女の屋外セックスの盛り場だったという衝撃の事実の解説から第一章が始まる。旅館やホテルが空襲で焼かれて性行為の屋内空間の確保が難しく、庶民にもお金がなかったために、当時の若い男女は夜になると皇居前広場で抱き合っていた。朝日新聞には「いっそ都がアベック専用の公園をつくって入場料をとれば、皇居前なども荒らされず、アベックも気がねなくてよかろう。」などという意見が記事になったそうである。 「待合」「蕎麦屋の二階」「円宿」「ラブホテル」など明治から現代までの性行為専用空間の変遷を、メディアの記録や文学の記述を丹念に追うことで検証していく。野山での開放的な交接スタイルから、閉じら

  • Passion For The Future: 日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

    人はなぜキツネにだまされなくなったのか スポンサード リンク ・日人はなぜキツネにだまされなくなったのか 斬新な切り口でまっとうな歴史哲学を語る。 著者の調べによると日全国で1965年ごろを境に、キツネにばかされたという話が発生しなくなったのだという。当にキツネが人を化かしていたのか、その話をみんなが信じていたのか、という問題はともかく、そのような話が出なくなったことは歴史的な事実である。 高度経済成長に伴う変化の中で、日人は知性でとらえられるものを重視するようになった。同時に知性によってとらえられないものはつかめなくなったということでもある。 このでとても気になった一節がある。かつての村社会における情報流通についての説明である。 「人間を介して情報が伝えられている間は、情報の伝達には時間が必要だった。大事な情報は急いで伝えられただろうが、さほど急がなくてもよい日常世界の情

  • Passion For The Future: 麗しき男性誌

    麗しき男性誌 スポンサード リンク ・麗しき男性誌 斎藤美奈子が男性雑誌を斬る。かなり痛快。 取りあげられた雑誌は週刊ポスト、プレジデント、日経トレンディ、文芸春秋、週刊新潮、週刊東洋経済、ダカーポ、ナンバー、週刊ゴルフダイジェスト、サライ、日経おとなのOFF、ダンチュウ、ニュートン、メンズクラブ、エスクァイア、ブリオ、ナビ、ブルータス、レオン、ホットドッグプレス、東京ウォーカー、週刊プレイボーイ、週刊スパ、メンズノンノなど。さらに普通の男性雑誌に加えてヤンキー御用達の「ヤングオート」、ヘラ釣り専門の「月刊へら」、バス釣り雑誌の「バサー」、「山と渓谷」、軍事雑誌「丸」などの特殊な男性雑誌もレビューしているのが愉快。 論旨明快に男性雑誌のイタいところを突いてくる。当たり前といえば当たり前だが、男性雑誌というのは、その時代の男性の欲望やコンプレックスの反映なのだ。たとえば一件、対極にありそうな

  • 復刻「少年マガジン」カラー大図解 (フクヘン。- 雑誌ブルータス副編集長、鈴木芳雄のブログ)

    昨日に引き続き、「1冊の」アンケート対策(?)シリーズ。 (こういうのを作っておくと、「このアドレスを参照してください」で済む) 1960年代終わり頃〜70年代の少年マガジンに載っていた「図解」シリーズを 集大成しただ。 『ヴィジュアルの魔術師・大伴昌司の世界 復刻「少年マガジン」カラー大図解』 ↑講談社刊。1989年発行。週刊少年マガジン編集部編 当時のマンガ週刊誌は今よりもレベルが高かったというか、 こういうグラフジャーナリズムも記事として掲載していたのである。 グラフジャーナリズム界の巨人、大伴昌司。 ここでは編集者としての仕事だが、多彩な人で、映画テレビ、CMの 領域でも仕事をしている。1936年生まれ。1973年他界。 日の雑誌のヴィジュアル化の歴史を語るとき、決してはずせない仕事で、 現在、40歳代後半から50歳代の編集者で直接・間接問わず、彼の影響を

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