今回は、癌に罹り、進行することで見えて来た、物、仕事、人間関係などの必要・不必要について書く。論理の筋立ては見えていて、一つには時間的な制約、もう一つには体調・体力的な制約によって、主にそれまで抱え込んでいたものの中で不要になったものがどんどん見えて来たということだ。 ところで、この原稿を書くにあって、こちらの事情で遠ざけた仕事や人間関係の当人や関係者が読者の中に混じっている可能性について考えなければならない。これは、率直に言ってかなり気の引ける事情だ。 この点については、以下のように考えてみて貰えないだろうか。 仕事や人間関係は、その時のタイミングや縁によって、価値が大いに変化する。ある時には、貴重な仕事の縁であったり、重要で興味深い貴重な人間関係だったものが、条件の変化によって相対的な優先度が変わる。筆者は、決して、仕事、まして人間の絶対的な価値を判断できているのではない。 今回は、こ
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