プロレスの試合前、会場に流れるVTRのことを「煽りV」という。試合までの経緯や、選手の意気込みなどを見せるのだが、煽りVならぬ「煽りパワポ」でプレゼンをするレスラーがいる。“文化系プロレス”と呼ばれるDDT所属のスーパー・ササダンゴ・マシン選手だ。 ポートフォリオ分析、アンゾフの成長マトリックスなど、一見プロレスとは関係のないビジネス用語が並ぶ。それがササダンゴ選手の手にかかると、「この用語なしには試合を語れないよな!」という説得力を帯びるのだから凄い。大学教授から、「プレゼンの教材にしたい」とメールが来たというのも頷ける。 ……にしても、なんでまたパワーポイントをプロレスの試合で使用しようと思ったのだろうか? 奇をてらった、ということか? 真相を探るべく、スーパー・ササダンゴ・マシン選手を直撃した。 ――初めて「煽りパワポ」を披露したのは、2014年6月29日、当時のKO-D王者HARA