これですが、ブログエントリにしようかと思ったんですけど時間があまりないのでここに書きます。まず分けないといけないのはプロット(シュジェート)とストーリー(ファーブラ、筋)で、プロットは作中で情報が開示される順番、ストーリーは作中で起こる出来事の時系列的な順番を示したものです。これはだいたい一致することもありますが、ミステリとかだと全然一致しないものも多いです(『オリエント急行殺人事件』をストーリーで説明するとえらいネタバレになります)。これに対してナラティブというのは「語り」なので、特定の一連の出来事を選んである一貫性をもって行う語りの作用としてできてくる物語を指します。これは必ずしもフィクションだけではなく、人の発言とか歴史的事項の叙述とかにも適用される概念です。わかりづらいと思いますが、ナラティブというのは語り方を念頭に置いた「物語」だと思ってください。