フランスナンバーワンのエリート校(ENA)を卒業し、38歳にして故フランソワ・ミッテラン大統領の補佐官を務め、欧州復興開発銀行の初代総裁などを歴任したジャック・アタリ氏。米ドナルド・トランプ大統領の誕生を予言し、仏エマニュエル・マクロン大統領を政界に導いた人物でもある。 世界の情勢が混迷を深める中、私たちはテクノロジーの進化や政治、経済の変化に対して、どのように対応して生きていけばいいのか。アタリ氏の近著『2030年ジャック・アタリの未来予測 ―不確実な世の中をサバイブせよ!』から、大胆かつ緻密に2030年の世界の姿を予測する。 ものすごいイノベーションの大波が押し寄せる 19世紀末を別とすれば、2017年から2030年までの間に、人類史上まれにみる大型のテクノロジーイノベーションが続出し、われわれの暮らし、労働環境、学習方法、介護、思考、信条は激変する。それらのイノベーションにより、希少