Amazon.co.jp: ループ・オブ・ザ・コード : 荻堂 顕: 本 帯文にしつこく二回も書いてあるしインタビューでも明言されているので書くけど、『虐殺器官』フォロワー。設定にしても文体にしても、もろ『虐殺器官』、というか伊藤計劃でありながら、でも2020年代にアップデートされた質感と問題意識だと思った。疫病禍という現実からの地続きの先に持って来た〈抹消〉と〈イグノラビムス〉の設定は荒唐無稽なスケールでありながら、書き込みに説得力がある。メインのテーマも出生の問題と、『虐殺器官』や『ハーモニー』とつながりながらも違う面の生命倫理を問うものになっていて、超意欲作だと思った。 分量としてはかなり長めで、長く楽しめるけども、この分量要ったのか?は疑問符がつくかもしれない。それくらいテーマが盛り盛りになっている。主人公も二足のわらじでえらい忙しいし。でも、「いやそのダブルワークは無理だろ!」と