ポイント Sn-Pb(スズ―鉛)ハンダはSnとPbが完全に相分離した複合材料で、7.2ケルビン以下で超伝導を示す。 Sn-Pbハンダを磁場中で冷却したり、低温で高磁場を経験させたりすると、Sn領域のみが磁石になる。 超伝導状態は熱伝導率が低く、磁石の時(常伝導状態)は熱伝導率が高い。 磁場の印加により低熱伝導率から高熱伝導率への熱スイッチングを観測し、磁場を取り除いた場合にも高熱伝導率が維持する不揮発磁気熱スイッチングを実現。 電子デバイスなどの高性能化のために、熱流を自在に操るサーマルマネージメント技術が世界中で開発されています。特に、機械的接触がなくても熱伝導率を大幅に変化させられる「熱スイッチング材料」の開発が求められており、本研究の対象である磁気熱スイッチングもその1つです。しかし、磁気熱スイッチング技術の有用性を高める不揮発性を持つ磁気熱スイッチング材料はこれまでに発見されていま