2012年3月8日、朝7時10分。愛知県春日井市にあるヤマト運輸の松河戸センターに到着した。ヤマトホールディングス瀬戸薫会長の現場訪問を取材させてもらうためだ。 話の発端は日経情報ストラテジー5月号の特集記事「トップは現場、社員が経営」の瀬戸会長への取材だ。「全国の主管支店やセンターに年間30~40回訪問する」という話を聞き、同行させてほしいとお願いしたところ快諾を頂いた。朝7時開始にはちょっと緊張したが、こんなチャンスはなかなかない。編集部の羨望を集めつつ、現地に向かった。 現場に既に到着していた瀬戸会長はエネルギー全開だった。荷物積み込みの様子を観察し、その後は事務所でセンター長から、同センターで進行中の配送改革の進捗を聞く。配送改革とは、配送車を特定ポイントに停めて、台車や自転車などで配達する取り組みだ。燃料の節約はもちろん、停車頻度を減らすことで、発車時に起こりがちな事故を減らす目
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