ブックマーク / blog.livedoor.jp/kenjiro45 (16)

  • 外伝 ホームレス自立支援施設編(その7) | ホームレス生活と暮らし/

    ■笑顔をべて生きる ぼくの人間性に対してフェイス・トゥ・フェイスでいわれる多くの事がらは、やさしい、思いやりがある、謙虚、控えめ、穏やか、落ち着いている、ナイーブ、繊細、知的、教養がある、頭がよい、といったことばたちである。その点、このブログから受ける健次郎の印象とは、少々ちがっているはずだ。 健次郎は確かにぼく自身ではあるのだけれど、それはまたぼくの一部分でしかない。現実のぼくは、よくも悪くも健次郎そのものではない。そうしたことが、面と向かった他人のことばをとおしてよくわかる。 ぼくは、これらのことばたちが好きである。ぼくが自身の長所だと思っていることどもが、他者の眼にもしっかりと映っていることがわかるからだ。ぼくが自分自身に求めてきた姿を、きちんと他人も感じているのである。 ぼくは、そういう自分が大好きだ。 *** 某月某日 施設の心理カウンセラーと面談する。主にコミュ

    t_kei
    t_kei 2009/04/20
  • 外伝 ホームレス自立支援施設編(その6) | ホームレス生活と暮らし/

    某月某日 施設内を歩いていたり堂でご飯をべていたりすると、見かけない顔ぶれが大勢いることに気づく。事の時間に堂が満席で空き待ちが出る始末である。「越冬組」と呼ばれる短期宿泊者が大勢押しかけてきていることと、もうひとつある施設の閉鎖が決まってそこから流れてきている人が多いためだ。5つある生活棟はどこも満室であり、施設の人数はほぼ定員まで埋まっているらしい。厳しい冬を路上で過ごすのはさすがにしんどい。ここでみな、いっとき息をついてゆくのだ。 全国紙の記者から取材を受ける。これまではマスコミの取材は受けない方針でやってきたが、調べてみると以前にも断った記者さんであり、また断るのも気が引けたので承諾した。 社会保障に関する分野の記者さんで、お会いしてみるとひょうひょうとした印象の人物だった。駅の改札口で待ち合わせ、近場のファミリーレストランに案内する。コーヒーをご馳走になりながら、事

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    t_kei 2009/04/09
    『世間とはみんなが時速120キロでぶっ飛ばしている高速道路のようなもの』 『自分はこれからそこへ合流しようとしているのだけれど、車のスピードも上がらないので怖い』
  • 外伝 ホームレス自立支援施設編(その5) | ホームレス生活と暮らし/

    某月某日 ぼくを担当する職員がなにもいってこないことに耐えられず、自分で無理やりスケジュールを組んだ。PowerPointで印刷したタイムスケジュールを担当に渡す。ひどく感心され喜ばれたが、内容は単なる概略に過ぎない。具体的な活動内容は依然として霧の中にある。細部を頭の中でイメージできていない以上、行動に移せる見込みはまずないのだが、なにも決まらない不安に耐えられなかったのだ。アクティング・アウト、かも知れない。 同室の人たちとは話もするようになり、なんとか打ち解けた雰囲気になってきた。みなで気晴らしにサイクリングに出かける。かなり離れた海沿いにある公園が目的地。ヒーヒーいいながらやっとたどり着く。釣り人たちのバケツの中身を覗きながら歩いた。魚ではなくカニが釣れるらしい。それほど寒くもなく、お出かけにはもってこいの日和だ。 某月某日 大掃除。部屋の床と廊下を掃き、窓ガラスを拭き、ベ

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    t_kei 2009/04/09
  • 外伝 ホームレス自立支援施設編(その4) | ホームレス生活と暮らし/

    某月某日 施設側からの接触は一切ない。職員たちは忙しく立ち働いていて、喫煙所でタバコを吸っているぼくの脇をみな、無関心に急ぎ足でとおり過ぎてゆく。いったいぼくはこれからどうなるのだろう? いいようもない猛烈な不安が襲いかかってくる。心臓が踊りタバコを持つ手に震えが走る。全身が硬直してしまう。 この先になにが待ち受けているのか? 相談、というが、いったい誰に相談したらよいのだろうか? 担当職員がつくと聞いたけれど、それは誰なのか? ぼくはここでなにをしたらよいのだろう? なぜ、誰もやってこないのだ? なぜ、誰もなにもいってこない? なぜ、アプローチしてこない? なぜ、まったくコミュニケーションがないのだ? 知人から不安解消・安眠用のサプリメントが郵送されてきた。就寝前に服用するが、ほとんど変化なし。眠れぬ夜を過ごす。 かねてからの福祉事務所の指示で病院の精神科に赴く。施設の職員が自転

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    t_kei 2009/02/25
  • 外伝 ホームレス自立支援施設編(その3) | ホームレス生活と暮らし/

    某月某日 欲がないため朝をとらず、部屋でひとり、片付けものをしていた。ノックがあって職員が入ってきた。来、支給品の袋に入っているはずの箸がなかったことがわかり、わざわざ部屋まで届けにきてくれたのだった。 同時に、利用者証も渡された。事や荷物の受け取り、あるいは外出時に必要となる。礼をいって職員を送り出してからしげしげと眺めた。あらまぁ、これは……他人にゃ見せられない顔だなぁ。むぅ…… 喫煙所の集団から離れてひとり、ポツリとタバコを吸っていた。所長が笑みを浮かべてすぅっと近づいてきた。 「どう、調子は?」 「はぁ……」 「少し図々しくやってやろうぐらいのつもりで、ゆっくりやろうよ」 「はぁ……」 「コンピュータ関係の仕事、見つかるといいねぇ」 「はぁ……ありがとうございます」 なかなか馴染まないぼくの様子に気を遣って声を掛けていただいたのだろう、たいへ

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    t_kei 2009/02/25
  • 外伝 ホームレス自立支援施設編(その2) | ホームレス生活と暮らし/

    前回、ホームレス自立支援施設入所の日記を記してのち、ご心配いただいていた多くの方々から安心した旨のメールをいただきました。ほんとうにありがとうございました。 ただ、みなさん誤解していて、ゆっくり休むようにとおっしゃってくださる方が多いのですが、ホームレス自立支援施設はゆっくりと休んだり休養したりする場所ではなく、またそうできる場所でもありません。これは人の意思によらないのです。 これから追々書いてゆきますけれども、ホームレス自立支援施設は就労による自立を目指す場所であり、働いてアパートへの入居資金を貯める場所として設定されているのです。3ヶ月で就労できない場合、原則的には施設を出されます。その先は運がよければ福祉の世話になれますが、そうでなければ再び路上生活が待っています。 したがって、入所者の話題はほとんどが仕事に関するものであり、やれハローワークに行ってきた、面接の日取りがどう

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    t_kei 2009/02/25
  • 外伝 ホームレス自立支援施設編(その1) | ホームレス生活と暮らし/

    去年の11月初頭、この冬を越すのがむずかしいことを肌で感じたぼくは、消息不明のままに騒ぎとならぬよう、このブログを閉鎖した。終了しておけば、更新がなくとも読者には、 「どこかで元気にやっているだろう」 という想像の余地があるからだ。だが、現実には、ぼくは自分の生命に対する保障すら、すでにできない状態であったのだった。 しかし、ブログ閉鎖後、ぼくの身辺はにわかにあわただしくなった。知人から会いたいとの連絡があり、付き添いのもとに福祉事務所へ赴くという話が唐突に、そしてなんとなくまとまった。これまでひとりで幾度となく挑戦し、果たせず、そうして挫折してきた記憶に、おなじ経験を追記することは、今度ばかりは起こらなかった。そのために、ぼくは今、いわゆるホームレス自立支援施設にいる。 このブログはすでに終了しているが、先日も「年越し派遣村」などがメディアをにぎわし、貧困が社会問題化している

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    t_kei 2009/02/25
  • ホームレスを非難する者が陥るワナ | ネットカフェ難民・ワーキングプア・格差・貧困・労働/非ホームレスサイドの問題

    「プレミアA」でのネットカフェ難民報道についての記事で、一般的と思われる意見を述べているブログとして「暇過ぎNEET(仮)の大冒険 in 数学島」をご紹介したが、どうも管理人さんはたいそうご立腹のようで(苦笑)、「下らん記事に反論する気も起きない」とのこと。でも、「暇過ぎNEET(仮)の大冒険 in 数学島: 気が付いたら、」で反論があったので引用しちゃおう。悪気はないので、あくまでも「よくあるご意見」の代表として、ね。 自身の行為の評価は棚上げにして陥ってしまった状況を正当化しているようにしか見えない。そんな暇があるならもっとするべき事があるだろう。状況判断が間違っているとしか思えない。全力で何かをしたから評価されるとでも思っているのだろうか?人は全力を尽くしたつもりなのかも知れないがそれを判断するのは他人であるということを理解しなければならぬ。 ・・・どうでも良いけど、ネットカ

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    t_kei 2007/07/18
    「なにかの問題に対するアドバイザーは数多いが、感情的な理解者は少ないものだ。「こうすりゃいいじゃん」とは簡単にいえるけれど、「その気持ち、わかるよ」といえる人はなかなかいない」
  • ’07参院選 選風 ネットカフェ難民 1畳の暮らし 1票遠く | ネットカフェ難民・ワーキングプア・格差・貧困・労働/

    「何か困ったことはありませんか」 パソコンがある個室などで、飲をしながらインターネットをしたり、漫画や雑誌を読んだりできるネットカフェ。ソファで寝ているのは、遊び疲れて始発電車を待つ若者だけでなく、生活の拠点を失った30代以上の中高年も多い。グループは、そうした人たちの困りごと相談に乗る弁護士や司法書士たちだ。 「ここで寝泊まりする人も広い意味でのホームレスなんです」。ホームレス総合相談ネットワークのメンバーで司法書士の後閑(ごかん)一博さん(45)は言った。 こんなことは「ネットカフェ難民・ワーキングプア・ホームレス」で、俺がもう大むかしからいってきたじゃねぇか。ネットカフェに泊まっていようと日雇い派遣だろうと、広い意味もなにも帰る家がないんだから、それはホームレスそのものなのッ! 40代の女性が夜の買い出しにネットカフェから出てきた。「今、仕事は探してないの。きっとでき

    t_kei
    t_kei 2007/07/09
    金が無ければ、貧困問題の集会にすら参加できない。
  • 「ネットカフェ難民2」(NNNドキュメント'07) | ネットカフェ難民・ワーキングプア・格差・貧困・労働/

    24日深夜(25日未明)あたりからアクセス数が異常に上がっていたので「さては……」と調べたところ、案の定、ネットカフェ難民関連のテレビ番組が放映されていた。それも2である。1目は日テレビの「NNNドキュメント'07 ネットカフェ難民2」。もうひとつはフジテレビの「ネットカフェ漂流」だ。 動画サイトを探すと、日テレのほうは非公開とされていて前半しか見られず、フジのものは見つからなかった。もしも動画がアップされることがあれば、詳しいことはそのときにまた書くけれど、今は日テレのものの前半部分を見た感想など。 ストーリー自体はありがちといってよい。5年前に出稼ぎで上京したカズオさんはその後、日雇いというだけでアパートを追い出され仕送りもできなくなり、と子供とも音信不通となった。現在は日雇い派遣で糊口を凌ぎ、ネットカフェに寝泊りする日々を送る。40を過ぎると仕事も少なく、せっかく得てもド

    t_kei
    t_kei 2007/07/09
    「ネットカフェ難民とは、若いホームレスが日雇いの派遣仕事を得て、ドヤ(簡易宿泊所)を使わずにネットカフェに寝泊りしているというだけのことに過ぎない」
  • ネットカフェ難民のサロン | ネットカフェ難民・ワーキングプア・格差・貧困・労働/

    「僕はまいにち、「なにか」をさがして・・・」の松岡秀明さんが、ネットカフェに寝泊りしながら仕事をしているいわゆる「ネットカフェ難民」(ネットカフェワーカー、ネットカフェホームレス)のためのサロンをmixi内に開設している。 ほかにもいくつかコミュニティはあるようだが、ここでは「この生活の「最大の敵」は「孤独」だ」という見解に基づいて、このコミュニティを通じて友人を作るなり情報交換をするなりして、ネットカフェの生活から脱してもらいたい意向のようだ。支援しようと同調する人たちも現れてはきていて、しかし当事者の様子がわからないために四苦八苦している様子がうかがえる。 孤独が最大の敵かどうかは議論の余地があるだろうし、また問題の当事者が参加している様子が見当たらないのは残念だが、試みとしてはたいへんにおもしろい。 ネットカフェ難民については、3月7日放映の日テレビ「NEWS ZERO」が報

    t_kei
    t_kei 2007/03/16
  • 二分化されてゆく社会意識 | ネットカフェ難民・ワーキングプア・格差・貧困・労働/

    t_kei
    t_kei 2007/03/13
    興味深い。
  • ミッドナイト・ホームレス・ブルー - 闇を照らせるのは光だけ

    ホームレス支援のボランティアさんを批判する人たちは、むかしよくこんないい方をしていたっけ。 「そんなに支援したきゃ自分の家に住まわせればいい」 「全財産をなげうって援助すればいい」 たださ、あまり犠牲を出しちゃうのもやっぱりマズいと思うのよ。ふつう、犠牲ってのはマイナスじゃん。自分がマイナスになって相手をプラスにしても、プラスマイナスゼロじゃんか。そんなの意味ある? だってゼロサム・ゲームだぜ? なにも生み出してないもんね。 犠牲っていってもさ、自分もプラスになったほうがいいよね。相手をプラスにして自分もプラスになる。危急のときならともかくも、それが日常的な意味での犠牲だと思うんだよね。誰かを幸せにした代わりに自分が不幸になっちゃ、相手だって結局は不幸になっちゃわない? 自分を不幸にしちゃう自己犠牲って崇高のようにいわれているけど、俺はぜんぜんそう思わない。よほどの場合でなけ

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    t_kei 2007/02/26
  • ウェブマネーの取り扱いを中止しました | お知らせなど/

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    t_kei 2006/10/04
  • 「なにかしてやろう」は通用しません | ホームレス福祉を取り巻く問題/

    このブログの性格上、以前は福祉関係の人が多く、またぼくがうつ病の話などするので医療関係の人たちもおいでいただいたようですが、加えて最近は教育関係の方もいらっしゃるようです。 さて、それとはまったく関係のない話をはじめますが、これは今すぐには役立たなくて、おそらく十数年後に必要になってくるような気の長い話ですから、まぁぼくは未来にこれを読むであろう人に向けて書き記しておこうと考えたわけです。 それで、ぼくがこれまでお話ししてきた相手というのは、大部分がホームレスを支援・応援する人たちだったわけで、もちろんボランティアさんも含んでいるのですが、ひとことでいうと、ぼくにはまったく役に立ちませんでした。これはものすごくひどい言い草なんですが、事実は事実として伝えねばなりません。感情抜きで冷静に考えて、役に立たなかったといってよいと思います。それは、ぼくがいまだ路上に釘付けであることからもわかり

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    t_kei 2006/05/29
  • 第2市民としてのホームレス | ホームレス福祉を取り巻く問題/

    ★11月26日 ぼくがブログをはじめたころは、ホームレスに無関心な一般の人たちが読者だと思っていて、実際そうだった。しかし一部を除き、むしろふつうの人たちはなにも知らないだけに素直なことも多く、偏見があってもわりと簡単に誤解が解けることもまた多かった。 実はぼくははじめから薄々気づいていたのだけれど、ホームレスの問題をややこしくしているのは、かえって学者や役人や支援団体などのホームレスに詳しいとされている人たちによるところが大きい。この人たちがホームレスをどう見、どう研究し、どう扱うか施策を考え、それを実行するのだが、彼らの考え方次第でホームレスはどうにでもなってしまうことが、徐々にはっきりと実感できるようになった。 ホームレス問題に詳しいとされる学者、役所の福祉関係テクノクラート官僚およびストリート官僚、発言力の強い有力な支援団体の幹部、メディアに影響力を持つ広告塔のタレント、ルポ

    t_kei
    t_kei 2005/11/30
    これが、僕達の社会か。。
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