「ちょっと、お父さんが厳しく叱ってくださいよ! 」妻からの突然の指令。さて、どう叱る? 子どもの心に染みる叱り方、できますか? ■[1]大声を張り上げない 子どもを叱るとなると、どうしても声が大きくなってしまうもの。大きな声のほうが子どもが言うことを聞くような気がするのだが、それは全くの誤解だと明治大学文学部教授であり、教育カウンセラーでもある諸富祥彦さんは指摘する。 「大声を張り上げる。それだけでもう暴力なのです。恐怖を味わわせているだけで、子どもは萎縮してしまい、話の中身を理解できなくなり、なにがいけなかったのかもわからないままです。恐怖心を植え付け、いつもビクビクしている子どもに育てたいのならば、どうぞ耳元で怒鳴ってください」 大声で叱って子どもが言うことを聞くようになるのなら、誰も子育てで苦労はしない。つい声を荒らげてしまうのは、そのほうが簡単だからだ。 ■[2]感情