労働問題に取り組む弁護士や大学教授、労組関係者らが主催し、日本におけるブラック企業の頂点を決める「ブラック企業大賞」。2回目の今年、ノミネートされた企業の1つに、飲食チェーン「ステーキのくいしんぼ」を経営する株式会社サン・チャレンジがある。 同社では2010年11月、くいしんぼ渋谷センター街店の店長だった和孝さん(当時24)が、上司から休みをもらえず、連続勤務90日目の夜に過労自殺している。ノミネート理由にもなったその経緯は、今年6月に当サイトで報告した。「ステーキのくいしんぼ社員、過労死の認定…休日、残業代、ボーナスなし 社長は看過」 だが、同社の問題はこれだけではない。 和孝さんの遺族が損害賠償を求めて会社や上司らを訴えた裁判で、会社側は、労働基準監督署が労災認定しているにもかかわらず、責任を全面否定しているのだ。その理由がおぞましい。 ●「労働が苦痛ならば、とっくに退職している」 会