ITサービス会社は今、技術者不足に悩んでいる。業界自体が若者に不人気で、プログラマ、SEを志す人も減りつつあるという。それはそれで大きな問題なのだが、あくまでも現象論。少し考えてみてほしい。このままでは、ITサービス業の産業構造、ビジネスモデルは人材面の問題から間違いなく崩壊する。これは論理的必然である。 多くの人がもう忘れ始めているが、ほんの2~3年前にはITサービス業界では技術者が余っていた。優秀な技術者はその頃でも足らなかったという議論があるが、総体としてはやはり過剰だった。多くのITサービス会社が危ない案件の安値受注に走ったのも、技術者の稼働率を維持するためだった。下請け会社が容赦ない料金引き下げ要求にさらされたのも、その頃だ。 もともとITサービス業界はその黎明期から、慢性的な技術者不足が続いていた。ITサービス市場は景気変動の影響をほとんど受けず、基本的には右上がり。人さえ手当
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