そして、侵略戦争や慰安婦問題についても、はっきりと日本に責任があることを明言したのである。 〈国益について言うと、ドイツは七〇年間「ナチスのドイツといまのドイツは違う」と言い続けてきて現在がある。日本が慰安婦問題で「昔の軍国日本の行為です。平和国家日本は違う」ときちんと言えなければ、昔の日本は悪くなかったと主張していると受け止められるでしょう。そういう大局観がないと、それこそ国益を損ねますね。〉 〈だって、何百万人もの日本人を死に追いやった責任が誰かにあるわけでしょう。ドイツは経済的に発展するためにも謝罪をし、周辺の理解を得なければならなかった。さらには、自国の通貨マルクを捨ててでもユーロを選ぶことによって信頼を勝ち取るしかなかった。そこまでのことを甘受しているドイツと、周りを悪しざまに言うことがうけている日本と、相当差がありますね。〉 どうだろうか。いくら発言の舞台が岩波の「世界」だとは