被災地では、義捐金や保険金でにわかに大金を手にした被災者もいるなか、裏の業界でもバブルが起きている。顕著なのは「薬と博打」だ。東北最大の歓楽街である仙台・国分町のクラブのホステス・Sちゃん(27歳)は最近、後輩の現役高校生からこんな相談を受けたという。 「友達が覚せい剤にハマってて困ってるって言うんですよ。元々、海沿いで気性の荒い学校でシンナーが蔓延してたような学校だったんですけど、ついに高校生までシャブかよって……」 「ついに」というのは、Sちゃんが勤める店でも覚せい剤を使っている同僚がおり、震災後に方々から同様の話を聞いてきたからだ。関東在住の現役プッシャー・Tが言う。 「被災地は大繁盛だよ。東北は以前からシャブがかなり売れる場所で、例えば国分町近くなら交差点名だけ指定して車ですれ違いながらカネとシャブを引き渡してましたからね。家が壊れたり、人がたくさん死んだあと、残った人間はまずアル