みそかつ、ひつまぶしなど、味付けや調理方法が個性的だとして全国的に知られるようになった「なごやめし」。そのひとつ、「手羽先」を看板メニューにした居酒屋チェーン「世界の山ちゃん」を創業した山本重雄さんが8月、大動脈解離のため59歳で亡くなりました。山本さんは一代でチェーン店を築いたすぐれた経営者であり、“なごやめしブーム”を先導してきた人物でもあります。その足跡を追いながら「なごやめし」の可能性を考えます。(名古屋局 堀木伸一記者) 山本重雄さん 山本さんは昭和32年、岐阜県関市に生まれ、地元の高校を卒業すると海上自衛隊に入隊しました。このとき、山本さんはさまざまなビジネス書を読み、飲食店を開業する決意を固めたといいます。 自衛隊を退職すると居酒屋で修行を積み、昭和56年、名古屋市内の繁華街に1号店「串かつ・やきとり やまちゃん」をオープンさせます。当時は約4坪13席の狭い店だったそうです