「悩みにつけ込む悪辣(あくらつ)な犯行」と大津地裁で断罪され、霊能力者を自称する無職の59歳の女が6月7日、懲役8年(求刑懲役10年)の実刑判決を言い渡された。女は「除霊用のお供え」などの名目で5人から計約1億2千万円をだまし取ったとされている。判決では「借金の返済に使われ、(被害者に)返済する意思も能力もない」としたが、女は「金は返すつもりだった」と一貫して主張。大阪高裁に控訴したが、除霊のために現金を要求し、受け取ったことは認めた。女は5人にどんな“サイキック”を使って金を出すよう信じ込ませたのか。