鳥取県立鳥取養護学校(鳥取市)で看護師6人全員が5月下旬に一斉辞職し、医療的ケアが必要な児童・生徒の一部が一時、登校できなくなる事態が起きた。県教委などによると、保護者からケアの遅れに対し繰り返し批判を受けたことが理由で、「うちの子を殺す気か」などと強い調子で迫られることもあったという。背景には要員不足の事情があり、県教委も人員配置や学校側のフォロー体制の不備を認め、改善に乗り出したが、保護者との和解はできていない。児童・生徒を積極的に受け入れ、特別支援学校の体制が「全国でも先進的」と胸を張る同県だが、思わぬトラブルで現場のあり方が見直されることとなった。 登校できない 県教委などによると、同校の30~50代の女性の看護師6人全員が5月22日までに、一斉に辞職を申し出た。6人はいずれも非常勤で、後に復職を申し出た1人を除き、その後は出勤していない。 同校は小学部~高等部に児童・生徒76人が