カーネルをチューニングする上で重要なのは,システムの状態を把握し,効果的なチューニング方法を見つけることです。そのため,調査や分析ができるツールは不可欠です。カーネル・チューニングに役立つツールを紹介します。 チューニングには,調査や分析は欠かせません。例えば,デスクトップ・アプリケーションの反応が遅いことを体感できても,何が原因(ボトルネック)になっているのかが絞り込めないと,チューニングするポイントが見つかりません。試行錯誤を繰り返しながらチューニングしようとしても,範囲が絞り込めずにかなりの時間を費やすことになります。 そのようなことがないように,アプリケーションやカーネルの動作や実行環境の情報を取得し,解析するのに有効なツールが多数開発されています(表1)。これらのツールは,次のような機能を備えています。 (1)システム情報取得 (2)プロファイリング (3)トレース (4)ダンプ